東京美術倶楽部にて東美正札会を見る

 やはりこういうものは見られるうちに見ておかないとな、というので案内に引かれて行ってみたのだった。美術工芸品・骨董品の正札市なんである。
 魯山人のお皿や、東山魁夷の絵なんてかを見る。平山郁夫の絵が27万とかで出ていて、えっそんなわけは、と思ったらリトグラフであった。ああやっぱり。しかし百枚とか二百枚とか刷って、それぞれ27万かと思うと;
 他に、河合玉堂の墨絵の虎なんてのもあって、小さいながらも躍動的で美しかったのだが、勿論買えるような代物ではないのだった。
 あと、何故か一点だけ、3万そこそこの「ガレ」の花瓶なんてのが出ていた。いやそれは何か違うだろう、と思ったが、何がどう違うのかまでは分からない。なんかぺかぺかしてるような気はしたが、普及品ならこんなものだったのかも。気にはなったが、やはり手は出さず。
 そういうわけで今回も色々眼福ではあったが、やっぱりわびさびは分からないなあ、ということで眺めただけで帰るのであった。
 まあそのうち出会いもあろうかと。