遅ればせながら訃報

作家、動物学者のライアル・ワトソンさん死去(asahi.com)

 ライアル・ワトソンさん(作家、動物学者)英紙デーリー・テレグラフによると、6月25日死去、69歳。
 南アフリカ出身。ロンドン大で動物行動学の博士号をとったほか、オランダやドイツなどで博物学、心理学などの学位も取得した。主な著書に「スーパーネイチュア」、「生命潮流」などがある。

 お悔やみ申し上げます。

 しかしライアル・ワトソン氏が動物学者だとは知らなかったなあ。
 確かに動物行動学で学位は取ってるのだろうし、作家というのは確かなんだけど、著作が動物学者としてのそれかというと。どちらかというとSFのひとではなかろうか。それも見てきたように、学術書らしき形式で書く。
 あるいは、ニューエイジ思想家か。

 不謹慎とは思うけど、どうも死者を悼む気持ち以上に、今後彼の引っ張ってきたニューエイジ思想の人々がどうするのかが気になる。
 歯止めを失って一層かっとんだことを言い出す、という可能性もあるか。何しろ今後はワトソンの著作の仮説/虚構について糺したとしても、「あれは創作でした」と認める原著者はいないのだし。亡くなられている方のほうが、象徴として担ぎ上げるのは都合がいいかもしれん。
#2008年9月13日付記:ええと、こちらからトラバいただいたのだけども、削除しました。私は著作の内容から、ライアル・ワトソン氏が動物学者だとはこれっぽっちも思ってないから。ほんとにちゃんとした動物学者なら、自分の理屈のためにこういう恣意的かつ偏った他人の仕事の引用はしないと思うのよ。自称「動物学者」ではあったのかもしれないけど。