面接

 今の仕事は期間限定のアルバイトなので、常勤の正社員目指して引き続き就職活動はするんである。そういうわけで仕事の後、都内某所で面接だったのだった。
 面接先は今の職場と同業界なのだが、仕事の需要が増えてこれまでの担当者だけでは手一杯になってきたため、遅い時間帯のシフトを引き受けてくれる人を募集した、とのこと。普通の勤め人と比べたら確かに帰りは遅いが、私の前職の頃の日常と比べれば健康的な終業時刻と就業時間。お給料は安いが安定はしてるようだし、ニッチな需要のある仕事だから、技術を身に付ければ手に職にもなろう、という。まあそこまでおいしいことは期待しないにしても、こちらとしては問題のない範囲かと思う。
 問題があるとすると、今の仕事も就職したばっかりだということ。さすがにこんな短期間で辞めるのはご迷惑だろうし。こういう事情だけども、多少なりともこっちの目処がつくまで就職を待って頂くことは可能でしょうか? ――と、ダメ元で聞いてみたところ、一番えらい方が、
「いいんじゃないの。こっちには午後から来たら?」
 ――そいつぁ盲点でした。なんというフレックス。
 まあ流石に毎日午前中だけじゃこっちも仕事にならないんで、そこは曜日によって分けるとか、夕方から夜に来るようにするとかして、新しい仕事も当面試用のアルバイト待遇で、という方向で双方の事情の擦り合わせて決めることになったのだった。
 考えてみれば、当面アルバイトが2つに増えただけだし、どちらもちゃんと役に立つかどうか、まだ分からん状況だから、浮かれても居られんわけだけど。
 とりあえず、貯金を食い潰さずに済む程度の収入になるかも、という点では喜んでよかろうかと思うことであります。

 ――で、二重生活はいつからなんだか、まだそれすら決まってないのだが;