突然面接

 前日午後に電話が入り、急遽就職面接のため都内に出向いた。
 といっても、社保つきだがこれもパート、という職だが。給料安いし労働時間も期間も限定つきだし。まあ無職でいるよりキャリアとしてはかなりよかろう、このあたりの経歴のブランクを埋めることになるし、というので出かけて行ったのだった。
 実を言えば、他に本職があってもなくても足しになるだろう、と申し込んだ内職仕事の試験回答の返送締め切りも迫っていて、ありがたいような困るような、という位置づけだったのだった。ええと面接もだけど内職の方もなんとかしなきゃならないし、というんで移動の車中では内職試験の方をやってたりしたのだった。きい。
 で、面接では、そこそこ答えたものの肝心の過去の仕事の話やら学生時代の勉学の話やらがかなりあやふやな感じで(だって十年とか二十年とか前のことだしっ; いやおさらいしとくべきだったのは確かだけどっ;)どうなんだろどきどき、動揺を押し隠していたのだが。
 一通り話が終わったら、「良かったら職場を見て行きませんか」という。
 え。いいんですか、そら気になるけど、これで落とされたらショックでかいような。って、私はほんとにそんなにこの仕事が欲しいんだっけ、いや他に全然あてもないしあったほうがいいのは確かだけど、保険とか年金とか。
 とかぐるぐる思いながらもついて行ったのだった。
 でまあ、条件がよろしくないのは先方も承知していて、短期間だけになってもとりあえず、今やろうとしている新しい仕事の立ち上げを手伝って欲しい、とのこと。まあ、引き続き就職活動するとか副業入れなきゃならないとかは了解の上らしいので、それもよかろうか、と思うが。
 ちょっと離れていた業界の仕事場にちょっとわくわくするも、同時によろしくない過去の記憶も蘇って来たりして。そういや調整間違えて育たなかったりしたこともあったわなー、とか。こっちの勉強もしないといけないんだなー、とか。手順憶えてっかしら、握力は確実に落ちてるし; とか。
 まあとにかく、受かっても受からなくても、今やらなきゃならんのは内職試験と更なる就職活動。――と、いうことを確認して、帰途についたことであった。