チェックアウト−朝食−岸和田

 朝8時には起きて荷物をまとめ、しかし10時から始まるヒトコマ目の企画はまあちょっと欠けてもいいか、という感じでゆるゆると出てファミレスで朝食をとる。後ろの席に小さな子ども連れのご家族がいて、パンケーキがほしいのでもバター抜いてのそれは駄目やの賑やかにやりとりしている。いやあ、大阪のおばちゃんはほんとにこういう口調でこういう抑揚でこういうリアクションで話すんだなあ、と妙なところに関心。
 さて前日と同じルートを辿って、南海線経由岸和田へ。
 岸和田に着いてみるというと、前日は気付かなかったが、日曜故か、それともイベントのある故か、妙に若い者が多い。いやほんとに高校生以上くらいの若者達がアーケード街を三々五々つらって歩いている。
 横断歩道を渡ろうと待っていたら、少し先のあたりになにやら人だかりが。これは、と思い見に行ってみると、しまってあるだんじりにロープをかけて引き出そうとしているのだった。十数人以上はいようかという男衆ががんばっているのに、なかなか出てこない。後で分かったのだが、しまってあるこの状態では、車輪がついていないのだった。そら重いわ。
 それにしてもだんじり祭りって来月の半ばじゃなかったっけ、などと言いつつ浪切ホールへ向かうと、手前を走る大通りに来た辺りで、先の方から派手派手しいお囃子が聞こえてくる。そういやこの日のプログラムの「祭りの広場」の項に、「だんじり祭礼安全啓発大会のため使用不可」とか書いてあったような。
 行ってみると例の巨大テラスの片隅に、大太鼓と小太鼓、銅鑼を小ぶりにしたような鉦が据えられている。これに後で笛が入って4、5人ばかり少人数編成だが、太鼓と鉦が良く響き、細かいリズムで打ち鳴らすので大変華やかなんである。お囃子の面々も、来る途中に見た準備に駆り出されている男衆も、いずれも相当若いようだったが、こういう若いのがちゃんと出てきてお祭りに動くわけね、と思うと頼もしい。ただ見るからに未成年らしい子らが堂々と煙草吸ってるのはなんとかして欲しかったが。