赤坂ACTシアターにて「リバーダンス」を見る

 これも偶々機会に恵まれたもので、折角だからと行ってきたのだった。奇しくもこちらもTBS提供イベント。赤坂ACTシアターのこけらおとし公演だそうだ。e-plusあたりで宣伝を見かけていたのでやっているのは知っていたが、これほど人気だとは知らなかったのだった。
 というのは、地下鉄赤坂駅の改札を出て、ATCシアター最寄りの出口への通路を進むと、「リバーダンスのチケット1枚ゆずってください」などと書いた紙を持ったひとがたくさん居るのだった。ほぼ若い女性ばかり。そして出口では、チケットを持っているけども入場待ちという人々の列(どうやら立ち見席かなんかだったらしい)が劇場脇から地下鉄通路への階段までずっと延びているのだった。その分ダフ屋は見あたらないようだったが、それでもこれか、と思うことである。
 で、「リバーダンス」。
 やあ流石に長く続いているパフォーマンスは違う。確かこれも既に10年だか続いている筈なのだが、その間に色々と演目や出演者を入れ替えて手を入れているのでしょうね。リズムをメインにしたパフォーマンス(としか言いようがない。ダンスだけでもないし、演奏だけでもない。歌も踊りも入るが、ミュージカルほどストーリー性はないような)の、これは走りではなかったろうか。
 もっとも演目の詳細については私も良く知らなかったのだが、いわゆるアイリッシュダンスだけではなくて、まるっきりバレエの演目とか、フラメンコやタップとの共演とか(フラメンコとタップのダンサーは、それぞれグラナダとニューヨークでその道のプロを選抜したらしい)マケドニアということであったがロシア民族舞踊かロシアバレエのような演目もあったのだった。
 そしてエンディングでは、オールスターキャストが勢揃いして、ダンサー達は全員で定番のアイリッシュダンスのステップを踏むんである。壮観である。
 出演者と演目の情報が欲しかったので、高いなと思いつつもパンフを購入して帰る。まあ大半は舞台写真集のような造りで、公演毎に違うであろう部分は単色刷の別紙が挟み込まれていたのだが。
 ……このくらい無料で配布しないかっ、と思いはしたが、舞台が良かったので勘弁してやることにしたのだった。<偉そう。
 でもね、あの薄い「リバーダンス」のパンフと、厚さ1.5センチほどの、ここに来る前に買った「芸術都市パリの100年展」の図録が、200円しか違わない価格、ってのは、なんだか不条理な気がするの。――いや、「芸術都市パリ」の方が特別お買い得、なのかも知れないけども。