新春落語「春風亭小朝・春風亭昇太・林家たい平 三人会」へ出掛ける

 なかのZERO大ホールにて。
 演者・演目は以下。

 なかなか熱演でよございましたが、A席にしておいたら噺家さんの顔の表情までは見えないのが難でございました。どっちかというと私の視力の問題ではあるが。
 演目は上記の通り、とはいえ枕にあたる部分なども大変長くて盛りだくさんだし、アドリブもあり。先にやった小朝師匠の「片棒」(一代で財を成した父が三人の息子に「自分が死んだらどんな葬式を出すか」と聞く噺)が相当のインパクトだったのか、「明烏」でもだんなさんが堅物の若旦那に「私が死んだらどんな弔いを出してくれるかは追い追い聞くことにして」とか言うし、「伊予吉幽霊」でも「おめえ、死んじゃったのか! ――じゃあどんな葬式を――」とか言うし。
 枕は、昇太師匠が特に長かった。(本編「伊予吉」より長かったかも)まず、正月の海外脱出組のことから、「添乗員に脅されまくる海外旅行道中」の噺(〆はやはり「うちが一番」。しかも伸びをしながら座布団にどでんと寝っ転がるんである)があり、さらに「笑点に出るようになってどうなったか」(歌丸師匠の跡の席は美味しいポジションだと思ったらそうでもなかった、とか)という噺やらのあとで、冬には珍しいけどもというのでようやく本編の怪談(?)「伊予吉幽霊」。これ、新作なんだそうですが、調べてみたら公募作品だったんですな。(こちら)ジェントル・ゴースト・ストーリーですな。
 しかし通して聞くと、やはり枕の海外旅行の噺のがインパクトありましたよ。昇太師匠にはいずれ、亡き柳昇師匠の名作「税関風景」をやって欲しいと思うのだが。直弟子だし、ネタとしては同系列だし。
 そういうわけで、いずれまた小朝・昇太あたりの会を聞きに来てみようと思ったことなのだった。