谷中全生庵にて開催の圓朝まつりに行く

参考:上野経済新聞掲載の関連記事
 生温く湿った風に一抹の不安を覚えつつ、電車を乗り継いで千駄木へ。落語協会主催のイベント圓朝まつりである。
 本当は夕方からやる奉納落語会を聞きたいところであったが、7月25日までに申し込まなければダメとのことを後で知った次第。まあ大変競争率も高かったそうなので、まあ知っていても難しかったと思うけども。
 去年はお祭りじゃない時に圓朝の幽霊画コレクション展示だけ見に来たのだが、せっかくだからということで今年はお祭りに来てみたのだった。千駄木に着いたのは14時かそこらだったのだが、境内は大変な人であった。曇りとはいえ立派に蒸し暑かったが、浴衣率も高い。
 まず本堂前まで上がって左手脇の部屋で展示されている幽霊画を鑑賞する。去年も見ているのだが、お祭りだけに人が多い。まあちゃんと動いているので見づらくはないのだが。幽霊画といっても、ああこれはもう全然ヒトじゃないね、というような怪物から、ちょっと寂しげで綺麗な普通の絵に見えるものまで様々である。しかしこれだけの絵を集められたってのは、圓朝師匠の当時の財力(あるいは浪費)ぶりは相当なもんだったんでしょうな、などと生臭いことを考える。あるいはこれだけの本物を集める間に、どれだけスカをつかまされたか、などと。
 さて幽霊画を見たから次は屋台でなんかつまもうか、と降りて行こうとすると、本堂へ上がる階段はイベント用に開けてあって、降りられなくなっている様子。仕方無いので脇の手すり沿いに居て眺めていると、この階段をステージに「玄人のど自慢」が始まったのだった。やんややんや。いや、お唄も達者な噺家さんているもんですなあ。達者じゃない方も居られたようだが。
 のど自慢が終わったので参道に降りてみるというと、屋台はたくさんあるのだが、めぼしい物はかなり売れてしまっている。代わりに残り物を値引きして売っていて、ご飯や実が切れて来たというので冷や汁が一杯100円になっていたのでそれをいただく。うう、ほぼ汁だけだよ、でも最後の方に鯵の身のフレーク状になったのがちょっとだけ入ってるよ、うああ、うまい、すごくご飯が欲しくなる。でもご飯はないのだった。くそう。悔しいので隣でまだ開いていた牛丼屋に並んでみたが、もうちょっと、というところでこれもやはり品切れ。気持ちが納まらず、まだたくさん残っていた駄菓子の詰め合わせ袋など買ってみるが、その場で開けて食べるには難しい感じ。
 仕方無く会場を出て、他所で何か飲み食いすることにする。途中、駐車場にあった妖怪ピンボール(ポイントにうまくボールが入ると賞品が出る)を試してみるが、当たったのは一番下の5等の「妖怪けむり」であった。

あそびっこ 妖怪けむり

あそびっこ 妖怪けむり

 まあ、懐かしいから、いいけど。
 やはりこういうところへは、屋台に物が残っているうちに来て飲み食いするべきらしいですよ。来年はもうちょっと頑張るか。奉納落語会も。