国立演芸場にて「月例 三三独演会」を見る

 柳家三三(ああ、名前を書いてるだけなのに横縞のようだ?;)という噺家さんは見たことがなかったのだが、面白いらしい、という評判を聞いた友人からお誘いいただいたのだった。
 で、行ってみたらほんとに「独演会」だった。ゲストなし。一人で出ずっぱり。
 まず高座への登場時、妙な歩き方だな〜、というのが目についたのだった。なんというか、漂うような足取りで。踊りかなんか特にやってる方かしら、とも思ったのだが、定かではなし。で、割にお若い様子の三三師匠、話し始めてみると、枕に「私は話が苦手で」とか言う。いや、落語をやるならともかくとして、何かの話題についてフリーで話させられると、説明を付け加えたくなっちゃうが故に長くなっちゃう、という。地方公演先で案内されてる間にみかけた名字のことなんか話題にすると、悪意はないけどちょろっと失言しちまったり、という。
 が、この粗忽者の若いのが、落語に入った途端、がく、と顎が落ちて、突然おっさんに変わるのだった。やこれは見事。で、さらに中入後に驚いたことには、芸者なんかやるというと、妙に艶めかしいんである。動きなんか柔らかくって。
 演目は以下の通り。

  • 噺二題(お楽しみ)
    • 芋俵
    • 突落し
  • <お仲入り>
  • 不孝者

(お囃子:恩田えり 高座返し:柳家小ぞう)
 また見たいことだねっと、というんで、実はもう、三三師匠の出る別の落語会のチケットも申し込んでいるのだった。