ロマ楽曲付曲馬団を見る

 要するにこれ↓を見に行ったのである。
騎馬スペクタクル「Zingaro ジンガロ BATTUTA バトゥータ」

 いや評判は知っていたのだが、何しろそれなりに値の張る見せ物だし、おあしだけの満足はあるかしら、と思っていた。
 が、音楽が生のルーマニアトランシルヴァニアの弦楽団(タラフ・ドゥ・トランシルヴァニア)と、モルドヴァブラスバンド(ファンファーレ・シュカール)だというんで俄然行く気になったのだった。そら音楽だけで元取れるじゃん、と。
 そういうわけで。
 えへへへへへへへ。よござんしたよ。
 前回がチベットのお坊さん達のお声明だったと聞いていたので、ロマの音楽は使っても幻想的かつ厳かなんかな、と思っていたら、今回は全体のテーマもロマの流浪の生活ということで、思いの外スラップスティック。馬上男性ストリップとか(セミヌードまでだが)、花嫁略奪者と追跡者達の場面とか、馬の上でベリーダンスかカン・カンかという艶めかしい踊りを披露する美女とか、馬車の荷台で生活する人々とか、一部だけ見たクストリッツァの某映画のようでもございましたよ。
 あれ、クストリッツァ&ノースモーキング・オーケストラとか、ファンファーレ・チォカリーアとかタラフ・ドゥ・ハイドゥークスあたりをチェックしてる方々なら文句無く楽しめるんじゃなかろうか。当然のことながらお馬と騎手の芸は見事でございましたしね。よくもまあ、上であんな妙な動きをされながら、あれだけ大人しく走ってるものだなあ、と。しかも円形に造った通路を駆け足させるので、結構スピードが出てると思しいのだが。
 しかし、私はA席だったので結構後ろの方にいたのだが、まあそれでもたまに獣な臭いがするときはありましたな。あと、砂埃などが飛ぶだけでなく、出演者から観客席にいろんなものが投げ込まれたりもするので、前列に座る方々には相応の覚悟が必要ではありましょう。
 観覧後、ちょいと迷った末に、結局パンフ(というか写真集のようなものだなあ。展覧会の図録とか別冊「太陽」くらいのボリュームはある)を購入して帰る。主催のバルタバス氏以外の出演者についても何か情報が出てないかな、と思ったのだが、名前が一通り挙げられてただけでしたな。ちょっと見ただけでもラテン系とかアフリカ系とかアラブ系?とかいろんな方の混成チームだったようなんで気になったんですが。まあそもそもバルタバスからしてプロフィルを明かしてないということだしね。
 しかしショップでは記念グッズとパンフとDVDくらいしか売ってなかったのが惜しい。ほんとに欲しいのはあの音楽CDなんだが、出てないかなあ。