紀伊国屋ホールにて「柳家花緑独演会 花緑ごのみ Vol.25」を見る
雨の中、18時半の開演に向けて新宿へ向かって走る。
が、雨だし退勤時間帯だし年末の休日前だしで駅やら通路やらは混み合っている。苦労しながらなんとか開演直後に滑り込む。
――だから、開演直後に空席が目立ってたのはそういうわけだったんだと思うんですよ。いや、前日は昼の講演だったんで、開園時には一杯になってたんでしょうけどね。
で、この「花緑ごのみ」は、プログラムによると「ゆるゆると真剣にやる落語会」なんだそうです。しかも太っ腹なことに、永谷園から「あさげ」6パックがおみやげに付いてくるという。
演目は以下。
- 蜘蛛駕篭(ネタ下ろし) まくらであさげのCMをおじいさんである小さん師匠から受け継いだ話、と、夢に小さん師匠が現れて、という例の話をするも、サゲまでは言わず。(知れ渡ったんでやめたのかなあ)
- おぼっちゃんの部屋 洋服で現れ、電子ピアノを引きつつ話す。マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」ではじまって、ピアノとかおぼっちゃまキャラについての話など。「宝塚ボーイズ」でピアノを弾く演技をやったが、あれもピアノが弾ける人間でないとあてぶりは難しい。でもだからって自分でほんとに弾くのは無理、という話をしたり、「北の国から 蛍のテーマ」とか「ジムノペディ1番」なんか弾いたりする。また、新しく出した御本(後述)を鶴瓶師匠が大変ほめてくれたという話から、弟子達に読ませて感想を聞いたら「素人目には」とか言い出したりする。あと、公演の帰りの車中で、前座のギャラは主催者側から出てるのか、それとも師匠が貰ってる中から出さなきゃいけないのか、というのを聞いたらその直後に「師匠、感情移入っていうのは」とか突然聞かれて、そういうのを聞くときは話を切り替えるための前振りってものがあるでしょう、と思ったとのこと。しかも考えてみたら、そういうことは本に書いてるし。誰とは言わないが――と言いつつ、舞台上にお弟子さん二人を上げて感想を聞く。誰とは言わないがっていってるじゃないすか; その後一青窈「ハナミズキ」を歌って、締め。
仲入り
- 権助提灯(ネタ下ろし)
- 御慶
今回はものを食べるネタが入ってないのがちょっと残念でしたな。
しかし、これだけの演目を一人でやるんだから噺家って大変だなー、と思っていたら、終演後には著書へのサイン会までやるのだった。丁度「おぼっちゃんの部屋」で近著のことを触れていたものだから、仲入りでの売れ行きもよく、サイン会は長蛇の列となっていた。更にか各人がサインに添えて書く名前や言葉のリクエストをしたり、握手や写真撮影を頼んだりするもので、結構時間がかかって、途中で諦めて帰って行く方も結構居られたのだった。
まあ、そう言うところを見ながらも私も1冊買ってお願いした訳ですけどもね。
- 作者: 柳家花緑
- 出版社/メーカー: 角川SSコミュニケーションズ
- 発売日: 2008/11/01
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