Bunkamura ザ・ミュージアムにて「ティアラ展」を見る

 チケットは買ってあったのでいつ行こうかとずっと思っていたのだった。光り物の細工は見ておこうと決めているのだった。
 で、行って来ました。まだ会期に余裕があるから、さほど混みもせずゆったり見られる感じ。
 だけど。だけどね。
 息上がっちゃいますよう。小心者と呼ばば呼べ。
 だって、光り物が。いや光り物を見に来たんだけども、ダイヤモンドが、金銀細工が、貴石がこれでもかと。
 ぐわー凄いな、これいくら分ぐらい使ってるんだろう、と、俗な考えを振り払って美観の観賞に集中しようにも頭をもたげる金銭感覚。
 ううう、これは、漆器先に見といてよかったなあ、と。いや漆器のしっとりした細工は非常に好きなんだけども、好きとか嫌いとかじゃない強引な迫力ですよ、あのダイヤモンドの群れは。
 良かったも悪かったもなく、観賞しながらも何よりまず「ダイヤモンドに目が眩み」な状態だったのだった。<金色夜叉か私は。
 まあ貴石の豪奢さを廃したラリックなんかのも大変美しくて良かったですけどね。しかし説明によると、あれはあれでデザインと細工に金が掛かるので、ダイヤモンドと金で作るよりそうそう安いという訳じゃなかったらしい。
 それにしても、ダイヤ以上にきらびやかなのはそれぞれのティアラの出自・経歴ではなかろうかと。各国王室・貴族・富豪の名だたる御婦人達が身につけたという曰く付きの品がごろごろと。よく借り集められましたなあ。ルパン3世だかキャッツ・アイだか怪盗キッドだかアマリリスだかがよだれ垂らしそうですよ。
 そういうわけでふらふらになって、売店では図版だけ買って帰ったのだった。や、色々綺麗なアクセサリも売ってましたけどね、こう言うときに買うのは危険だ。あれだけ豪華なものを見た後だと、「なーんだこれなんか○万円じゃーん!」という気になりかねない;
 ああでも、会場内に出ていたスワロフスキーのシンプルなペンダントはちょっと良かったかも。1階の出口脇にショップがあるしな、と思って出てみたら、外のショップには置いてなかったようなのだった。
 いやこれは、散財するなとの天の思し召しかな……;