球体関節人形展「白き幻像の子ら」を見る

カレーかき氷シロップのラベル

 今週末いっぱいだっけか、というので出かけて行く。渋谷ギャラリー ルデコ5Fにて。
 人形制作者有志の自主展示会なので、レベルにはばらつきがあるようなのだが、全くの素人と見える出展は見当たらず、それなりに人形制作歴のある方々であろうと思しい。フェティッシュであったりグロテスクであったりするイメージは面白いが、あるいはこれもどこかの有名な人形制作者の影響を受けているだけかも、という懸念はあり。
 ただ、なぜか飛び抜けて忌まわしい印象(褒めてます)を受ける作品に、何故だろうと眺め回していて気づいたのだが、手足の指とか肌の色合い、質感などが特に生々しいんですな。少女の指や足の裏のむっちりした肉付きとか、関節の皺とかが丁寧に再現してあって、顔立ちも端正に整ってはいないの。それが生身のヒトめいているだけに、非人間的な構図の配置が一層違和感を掻き立てるという。
 整って綺麗な物は綺麗な物でいいもんですけども、インパクトではこのリアルさに負けるかなあ、などと思ったり。しかしリアルになればなるほど、親しみよりも不気味さが際立つというのは不思議なものですな。
 出る前に、受付に置いてあったこの本↓を見せて貰った。私は人形制作に手を染めるつもりはないんだけども、それでも眺めていると何か作りたい気がしてしまうね。しかし、こういう御本が出るというのは、やはり相応に人形制作者人口は増加しているのだろうね。

吉田式球体関節人形制作技法書

吉田式球体関節人形制作技法書