「パリより愛を込めて」を見る

 映画の日なので映画。ジョン・トラボルタがスキンヘッドで筋肉ダルマで無茶苦茶暴力的なスパイをやるというので、見に行ってみたのだった。リュック・ベッソン原案だそうだし、監督は「96時間」のピエール・モレルだというし。
 で。
 はははは、愉しいじゃないですか。「96時間」同様、百戦錬磨のおっさんスパイがパリの街で容赦なくドンパチやら追っかけっこやらやらかす話、だけども、相方としてジョナサン・リス・マイヤーズ演じる頭脳派の若造リース君を配しているあたりが一層よろしい。やっぱり無茶する奴には、傍で見てて「いやそれはどうよ」とツッコミをいれるワトスン役が居た方が良いと。
 しかしトラボルタ演じるところの強面スパイ・ワックスは、かなり色々キャラが立っていて、語られざる過去も相当ありそうな含みを持たせてる。これはシリーズ化する予定でもあるんかな。それも面白そうだけども。
 相方のリース君も、この物語中で色々あって、すっかり人生やら人柄やら解体/再構築を余儀なくされてるけど、結局なんだかワックスとは和やかになってしまってるし。時間を置いてどこかで再会して、そこでまたどんぱち――とかいう話は実にありそうで、想像するだに楽しみですがな。そういやリース君の不幸な生い立ちなんてのも、ちょっと会話中でネタ振っただけで流してしまってるし。
 そういう訳で、企画があるかどうか知らないけど、個人的には続編/シリーズ化希望。そうそう、高速のシーンで淡々とものすごいドライビング・テクを披露してた、地味なパリ駐在エージェントらしき方なんかも魅力的な人物でありました。続編ができるならこの方も再登場しないかな。