Bunkamuraザ・ミュージアムにて「愛のヴィクトリアン・ジュエリー展 華麗なる英国のライフスタイル 」展を見る

 宝飾品展で、しかもヴィクトリア朝関連となれば見に行かない訳にはいかないのだった。この企画はBunkamuraル・シネマで「ヴィクトリア女王」をやってるのでそれとタイアップという意味合いもあるのだろうけども。
 アンティーク・ジュエリー展ということで、展示品には細工が捩れたり欠けたりしているものもあるわけなのだが、19世紀となるともうかなり微細な宝飾品加工技術も確立していたようで、手工芸品とは思えないほど整った形や洗練されたデザインのものも既に出ているのだった。この展示では、金、銀、宝石、真珠、カメオ、のように素材によって分類したコーナーを設け、これらの後に鉄や骨材などの変わった素材についても集めている。これらの列挙の後、デザイン画の例が展示され、更にジュエリーではないけれどもこの時代の装身具として大変重要だったものとしてレースが展示されている。
 これがね。結構すごかったんですわ; もう、レースだけで独立して小さい展示作れるんじゃないか、てくらい。ヴェネチアとフランドルで独立して発達したものを主として、その後欧州各地に展開したパターンや織りの特徴を列挙してある。基本としてはヴィクトリア女王が身につけたホニトンレースなるものがあり、ほとんどの展示はそこに至る背景やその他の欧州服飾史を説明するためのものとして出されている訳なのだが。確かに随分仕上がり具合も違うし、織りの手順も違ったんだろね、と解るようなものなのだった。
 この展示品、ほとんどは「穐葉アンティークジュウリー美術館」(那須高原にあるそうな)からの出品とのことだが、よくまあこんな古いものを大量に集められましたね、という感じ。これは、一度見に行くべきであろうかと思いましたね。まあ、「12月9日より2010年末まで休館」ということなので、ほとんどの目玉の収蔵品を提供して下さってるのかもしれないですが。
 さて大変面白かったのだが、この展示の図録はと言うと、平凡社から刊行で普通の書籍として作られているようだったので、ここでは買わずにネット書店からポイント使って発注。

愛のヴィクトリアン・ジュエリー―華麗なる英国のライフスタイル

愛のヴィクトリアン・ジュエリー―華麗なる英国のライフスタイル

 楽しみなことであります。