大人の調理実習

 お料理でちょろっとバカをやろう、という企画があって、都内某所まで出かけて行く。参加者は三十名前後の成人男女。未成年はおそらく居なかったと思う。
 今回の企画は、某書籍掲載の「ちょっと変わった」カレーを作ろう、というのがメインにあって、ついでにデザートのクッキーを作ろう、というのと今月お誕生日の参加者のためのお祝いとしてケーキのデコレーションをして食べよう、というのがあったのだった。(さらについでに再びの井上スパイス工業製のシロップを用いたカレーかき氷なんてものも提供されたが)
 昨今はインフルエンザへの不安や、季節柄食中毒の懸念等もあるので、お料理の自作イベントとなると注意しなきゃならない点も多々あるわけだが、そこは幹事側にプロのイベント設営担当者が含まれていたこともあり、準備も段取りも手が込んで周到だったのだった。
 5人ずつの班に分かれてカレーを作成。結果、分かったことはと言うと
「結構いろんな物を入れてもちゃんとカレーになるんだなあ」
ということ。カレーは偉大だ。
 いや、みつまめはシロップを控えろとか言われましたけどね、うちの班は全部入れちゃったんですよ。他にオプショナルな具で、パイン缶と都昆布とおつまみのたらと、甘栗なんかも投入してたんですが、結構なんとかなりました。他の班で入れてたピーナッツなんてのもいけましたよ。なに、うちは「この班、匂いからして変」とかも言われはしましたが、最終的に鍋の中身が全部はけてたから、結果オーライじゃないかと。
 それよりも問題は、ケーキのデコレーション用の生クリームが多過ぎたことじゃないかな。結局余りまくって、みんなでクッキーにてんこもりに乗っけて食べてましたよ。私はカレーフラッペに乗せてみたりもしましたがね。不味くはないけど「デザートのフラッペと言うよりは、私が知らなかった何か別の食物」という印象を受けましたぞ。
 また、私は一部大人(の、さらに非運転者に限定して)限定で、安い安いワインに細工した「ろまねこんてぃもどき」を提供したのだが、思いのほかこれも好評でしたな。やあ、あんなことでロマネコンティ「のようなもの」が作れようとは。――て、ロマネコンティ飲んだことないんだけど。元はと言えばこれは、ずっと前に日産提供の深夜番組「やめられないとまらない」で、南果歩渡辺謙と結婚する何年も前の話だ、確か)がやってたのを見たんですがね。一度試してみたいと思ってたんだけど、とても飲めないような代物だったらひとりで片付けるのは大変なので、なかなか実施に踏み切れなかったのでした。や、でもやってみた甲斐はありましたわ。
 さて、催しは大変楽しかったのだが、大荷物を背負って土砂降りの中を片道十数分歩き、帰り道ではさらに地下鉄駅の選択に迷って歩き回ったせいで、後になって脚と背中に響いて来たのだった; うう、無茶はできない。いつまでも若くないわー;