明治大学にて佐藤亜紀氏商学部特別講義第2回を聞く

 今年度の2回目。
 今回は、スライドショーで欧州の18世紀以降の絵画を見せながら、芸術表現のありかたについて。(と、いう主旨であったと理解する。とりあえず私は。)
 取り上げられたのは、アングル、ドラクロワゴヤあたり。作品は出なかったが、ゴヤとの対比で名前だけ出て来たのが、活動は20世紀の画家だがオットー・ディクス(Wikipedia英語ページ)。
 それぞれ、名声を得た画家ではあるが、いかに写実的な表現・アカデミックな絵画の主流から「ずれ」ていたか、という点をとりあげていたのだけども。終盤、ゴヤの版画連作「戦争の惨禍」(Wikipediaスペイン語ページ。)から多数紹介されていくにつれ、室内の雰囲気がずんずん重くなって行く。講義の終わりに質問があれば、と聞かれても、皆無言。いやもう、打ちひしがれたというか。
 そうか、「我が子を食らうサトゥルヌス」て、ああいうののごく一部だったんだなあ、と。ゴヤの見た、描かざるをえなかった地獄の中では。