カレーなる昼食会

 六本木で「スター・トレック」新作を見終えた方々や見ていない方と合流し、インド料理屋のランチを食す。
 昼食の話題は以下のようなものであった。

  • 新作「スター・トレック」は、かなり頑張っていて面白かった。従来のテレビシリーズと映画で設定の食い違うところをうまく擦り合わせたり良いとこ取りしたりしている。従来スタトレファンにも、これこれ、と思わせるところが――とここで、スタトレ初心者の方々に基本設定についてご説明。カーク船長がいかに女好きで崖っぷち人生か、とか、スポックの理性的行動はバルカン人特有のものだが、生来はむしろ粗暴なのを制御するために感情を抑制する訓練をしてるのだ、とか。そこでさらに、ウフーラって元々ああいう位置付けでいたっけ、とか、大人になってから見るとあんなに早く出世できるはずないと思っちゃう、よっぽど人材足りないのか、いや足りなくたって絶対上から疎まれたり下から妬まれたりする、将校が戦死したらポストの繰り上げを待ってる連中が密かににやにやするに違いない……等々。
  • 映画「宮廷画家ゴヤは見た」が思いの外良かった、とのお話。(私はまだ見ていない)ナタリー・ポートマンが役者根性を見せている。獄中でぼろぼろになる(口元がひん曲げっていたそうな)母と、生まれてすぐ母から引き離され長じてやり手ばばあを従えるいっぱしの娼婦になった娘の二役をやってるそうだ。そして娘のところに、あれはもしや自分の娘では、と思ってやってくる「アントン・シガーが」。いや分かりますけどアントン・シガー言うなと; ハビエル・バルデムってもうああいう役しか来ないのかしら; でもああいう顔やキャラクターは、スペイン的には好男子らしいとのご指摘も。どうも日本人が見ると暑苦しいくらい濃くなくちゃだめらしい、とのこと;
  • マルキ・ド・サド、およびサドを描いた映画の話。 サドに関する映像作品を見るなら、まず「悪徳の栄え」「美徳の不幸」あたりを読んでからにすべし、とのこと。不道徳とかスケベとか背徳とか言うより、しょうもない稚気を感じ取るべきもの。 関連作品として、「クィルズ」ピーター・ブルックによる「マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者たちによって演じられたジャン=ポール・マラーの迫害と暗殺」など。
  • T4や「モンスターvsエイリアン」、近々はじまる「トランスフォーマー」と、「ハリー・ポッター」(やあ、ロンドンの町並みが魔法合戦で破壊されるなんざ見逃せない)あたりは見に行かないと。でも来週土曜日は講義なので無理のようですが。