日本橋高島屋にて「細見美術館開館10周年記念展 日本の美と出会う−琳派・若冲・数寄の心−」を見る

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 琳派やら若冲やらが出ている展示だと聞いて、昼前にいそいそと出かけて行ったのだった。本当は午前中〜昼に映画の会があるのでその後に行こうかと思っていたのだが、出遅れて映画に間に合わないことが判明したため、昼の合流までにこちらを見ておくことにしたのだった。
 でね。いや、こういうものは見られる時に見ておくものですわ。
 規模では流石に前に東博でやったブライスコレクション展や琳派展には遠くに及びませんが、随分と良いものをお持ちで。俵屋宗達尾形光琳・乾山から中村芳中、神坂雪佳まで(雪佳は結構点数がありましたなあ。人気の金魚の絵は今回は来てなかったけど)並んでるし。抱一、其一も数点あって、端正で柔らかい優しい絵柄だし。
 で、多分これが一つの目玉なんでありましょう、北斎が何点か(いずれも美人画だったかな)と、応挙の花鳥画が1点と、若冲が結構ありましたよ。「糸瓜群虫図」と、鼠の婚礼の絵(鼠だって酔っぱらいだっ!という絵柄。ははは;)と、あと墨絵が屏風を含めて随分。やあ、ブライスコレクションや三の丸尚蔵館あたりで見たのと比べると、同じ若冲でも随分筆が違いますよ。いや、構図は同じようなのが多いんですけどね、尻尾振り立ててる鶏とか。ただ、彩色画では鮮烈に丹念に塗り重ねているのに対して、水墨画だと筆の勢いの線やにじみのあしらい一つで表すんですな。黒の濃淡だけで表された鳥や樹木の線が大変雄弁であったりする。んでも鶏の威風(えらそうなんだよ、若冲のはっ;)であったりとかお茶目な表情とかはちゃんと出ているのだった。
 最後に塗り物のお道具の展示を堪能して、図録を買って帰ったことでありましたよ。やあ、眼福でございますな。展示には出てなかった雪佳の金魚(前にやはりこれも高島屋の展示で見たことあるやつ。)も図録には載っている。見るとポニョによーく似てますがな。
 しかし図録で見てみたら、若冲水墨画屏風の絵が小さ過ぎて、筆の勢いなどはほとんど確認できなくなってるのが哀しい。これは、また細見美術館まで見に行け、ちうことかしら;

 ついで。高島屋ではこんな商いもしとられるのだそうだ。くそう、思うつぼだッ!!;