「ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」を見る

 別にストーンズファンじゃないんだ。特にロック属性もなし。しかしあんまりにも評判がいいもので、修了間近だし折角TOHOシネマズのポイントあるしな、というので、「レボリューショナリー・ロード」を先送りにしても見に行ったのだった。
 この映画は2006年、ニューヨークはビーコン・シアターで開催された2回のライブのドキュメンタリー。セットリストが直前まで出なくて、撮影スタッフの配置やカメラワークの予定が立たずにスコセッシ監督らがやきもきする、というのは予告でも見せられた通り。
 以下、ネタバレも含むので畳みます。
 や、しかしミック・ジャガーは元気だなあ。よく跳ねるし。(アップテンポの曲で歌ってる間中ずっと歩いてるか跳ねてるかだぞ。)激しいですのう、還暦バンドなのに。(あ、ロニー・ウッドはこのライブ当時まだ五十代なのか?)
 しかし一番動かないしゃべらないチャーリー・ワッツが一番格好良く見えるのは私の目が偏ってるのか。(あるいは単に元々顔が良いのか。)
 それと、1曲ずつ参加してる3人のゲストは、ストーンズを食ってしまいかねないような迫力でしたな。バディ・ガイなんて悪魔のようですぞ。朗らかな悪魔。歌い終えたところでキースが渡したギターは、ほんとにプレゼントされたんでしょうか。悪魔への捧げ物か、音楽合戦の勝者の戦利品か。
 あとクリスティーナ・アギレラね。ほっそい華奢で小柄な体つきなのに、シャウトする歌声は野太い。でもおじさん達に艶めかしく絡む。というか彼女と絡んで歌っている場面では、ミック・ジャガーは一介のセクハラおじさんになってたような気がするのだが。(ファンの方々、石投げないでください。あれは敢えてそういう演出なんだと思います。はい。)
 途中、たびたび古いインタビュー映像なども挟まれるのだけども、メンバーも若い頃は、どのくらいミュージシャンをやれるかなんてわからなかったんですね。それが変わってきたのは終盤に収録されてるやりとりで語ってるように、ミックとキースが収監された時、以降なんでしょうかね。
 しかしロックと言えばヤクの臭いのする不道徳な音楽とされてたのが、21世紀になると元大統領(クリントン)が一家を挙げ友人知人をひきつれてライブに来るようなものになってるんですね。いや、歌詞は以前として諧謔と不道徳と反逆の臭いに満ちてるんですが。
 私がちゃんと通しで知ってる曲は"Saticefaction"くらいだったんすが、改めて聞いてみるかね、という感じになりましたよ。多分英語圏の皆様には、好き嫌いに関わらずラジオとかなにかしらで耳に馴染んでる曲ばっかりなんだろな。

ザ・ローリング・ストーンズ×マーティン・スコセッシ「シャイン・ア・ライト」O.S.T.

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Shine a Light [DVD] [Import]

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