昼酒部

 例によって映画と昼酒の集いで、今日は「レボリューショナリー・ロード」を見るという企画だったのだが、朝方例によって出遅れる。
 まあ映画は仕方ないか、お昼に合流できればいいし、と思ったら、今日までの三井記念美術館の展示のチケットを、買ったのに忘れて来たのに気付いたのだった。
 勿体ないので家に取りに戻った。お陰でというか、お昼も映画館では合流できず。幹事さんその他に連絡して、なんとか追っかけて行って合流できたけども。

 そんなわけで昼酒を飲みながら、「レボリューショナリー・ロード」他の話をする。ケイト・ウィンスレットゴールデン・グローブ賞をとっていて、アカデミー賞にもノミネートされてるという。(いいけどゴールデングローブ賞は「助演」でアカデミー賞では「主演」なのはなんでかなあ;基準が違うのか? 後日訂正。そんなこたあなかった、ちゃんとゴールデングローブ賞も主演女優賞ノミネートでした。コメント欄参照。)
 作品としては大変良かったらしいのだが、見た皆様は打ちひしがれたようなご様子であった。しかし饒舌だったところを見ると、快い感覚ではないにせよ感じさせられるところの多いドラマであるらしい。見た皆様曰わく、

  • 夫婦喧嘩であれ言っちゃだめだね、という台詞が
  • 奥方が演劇に失敗した後の場面について、どうして男ってああいうところでああいうことしちゃうかと
  • 怒ったケイト・ウィンスレットはほんとに怖い。あの人変な役多いね
  • 外国に移り住んで奥方が働き、その間にダンナさんが好きなことを、というのはあんまりうまくいかない。(オーストラリアだかどっかから日本に来ていたカップルで破綻した例の話を挙げて)男性には仕事がないとだめなんでは。
  • ああいうことになっちゃうのは別れるって選択肢のない間柄だからで、恋人同士とか同棲中くらいならああはならない
  • あの家は子供が可哀想だと思った

 等々。で、結論は、
サム・メンデスの新作封切りの日に他の予定を入れちゃいけない」
 らしいのだった。こんな作品を見てしまうと、もう他のこと何もする気にならなくなっちゃったんだそうな。
 そういうわけで、ともあれ「レボリューショナリー・ロード」は近日見ることに決めた。しかし見た人の声を聞けば聞くほど、「永遠の愛」の話とかいう感じではないんだが。悪評高い副題「燃えつきるまで」については、確かに燃えつきちゃう話ではあるらしいんだが。
 あと、ロシア版「12人の怒れる男」が良かったとか(各人にキャラクターと物語があるところ。特にお医者の豹変ぶり、と、毛皮の帽子をさすってたりするところ、など)、「ヘルボーイ」の絵は大変良かった、不気味でゴールデンアーミーがメカメカしくて、トランスフォーマーアール・ヌーボー調にしたみたいで、とか、次回の映画の会はいつになるかわからないが2月中に「慰めの報酬」と、月末封切りになる「チェ」の後編(いや、前編を見ちゃったからやむなく、らしいが)だろう、とか。
 面白そうな話は尽きなかったのだが、何しろわざわざ券を取りに戻った三井記念美術館の展示の最終日なので、3時頃に失礼したのだった。
 それはそうと、ケイト・ウィンスレットってサム・メンデス夫人なんだよなあ。それでこんな「それはそれは怖い奥方」ぶりを発揮して賞撮っちゃうというのは、ダンナさんが奥方の特性を十二分に引き出したということなのであろうか。日常生活から何かヒントになるところがあったのかのう、などと、下衆な想像をしたことであった。ともあれ映画を見てから考えるべきであろう。