小規模同窓会

 地元で同窓会があるよ、とお知らせを頂き、丁度予定も空いているしというので出かけて行く。
 なんでこの時期に同窓会が催されたかというと、なんでも母校の創立百何十周年記念行事があるとかで、それに合わせてということだったそうだ。幹事運営の主力は母校もしくは県内に残って公立高校教諭をしている方々(そういう人材が複数いたわけだ)だった。
 会場の店は、市内中心部にあるワインダイニングで、元生徒会長がマスターをやっているという。はて、あのあたりにそんなに人数の集まれる店があったかのう、と思っていたが、行ってみると町並みも随分と変わっていたのだった。店は比較的新しい飲食店系複合ビルの2階にあって、落ち着いた構えの、感じの良いところであった。フランスワインもイタリアワインも多数置いているようだったが、料理は生ハムやホタテのカルパッチョ、パスタ等、イタリアンが主力の様子であった。まあ、気楽なつまみにするにはその方が都合が良いのかもしれん。
 総勢30人ほど集まって宴会開始。丁度ボジョレが解禁になったところだったので、酒はボジョレが3、4種類出ていた。いずれもおいしゅうございました。お料理もおいしゅうございました。これおいしいよ、これもおいしいよ、と言いつつ、勧める頃にはほとんど食い尽くしているわたくしであった。ほほほほほほ。(だって私の背後に勿体ないお化けがついてるんだよっ。)
 で、いやあみんな老けたね、今どうしてるの、いつ以来だっけ、とかいう話題になるものの、実は全然憶えてないんだけど、そういやほとんど接点ないよ、憶えてないんじゃなくって関わってないよ、という方々も結構おられるのだった;まあ学年単位だとね; あるいは、いや同じサークルに居た筈なんだけど、全然憶えてないよ、と言われることもあったもので、それはもしかすると余程憶えていたくないような記憶を封印させる何かがあったのだろうかねえ――などと、勝手に人の不幸な過去を捏造してみたりした。
 高校卒業から十何年――二十年か?; も経つというと、皆様紆余曲折あったり所帯を抱えてたり偉くなってたり苦労してたりもするわけだが、そんな中で小学校でも同級だった方から「やあ、小学校から全然変わらないね」とか言われて反応に困る。 それは。それは若く見えるちうことなのかもしれんが、実はあんまりいいことはないのだ。見くびられるばっかりで。くそう。
 そんなわけで、過去を懐かしむというのとは微妙に違うノリの集まりだったような気もするが、それはそれで楽しかったから良しとする。また何かの折にお集りの機会があるだろうか。お世話になりました、皆様。

#あ、現地で久方ぶりにお会いした皆様へ。ここらにコメント下さるのは歓迎ですが、このようなネットの公開の場では私の実名を出されないようお願い致します。みょーな奴もいるご時世ですんで、実生活への影響をちょっと慮って実名非公開にしております。もしコメントで書かれてたりしましたら、即削除/伏せ字への編集版を再アップとか言う形で対応をさせていただきますので悪しからず。