「ハンコック」を見る

 色々言われてはいるが、まあ楽しいという評判もそれなりにあるので見ておくのだった。ウィル・スミスが飲んだくれのスーパーヒーローをやる、というので。(それとシャーリーズ・セロンが共演というのはちゃんと意味があるらしいので)
 あ、なるほど。愉しいじゃないですか。物語としては、意外にシンプルな構造でしたな。不良超人が友情と愛で更正する物語として。
 というところで満足満足。いや、知能犯の銀行強盗であるあの悪役はもっとねちねち悪い奴にしてもよかったかな、とは思うけども、まああんなもんか。映像ではあんまり出てきてないけど、相当ひどい目に遭ってるし。
 しかし、見終わってつらつら考えると、気になる点も。(ネタバレなんで畳みます)
 そういう理由で分かれたのなら、あの派手派手しい殴り合いにまで発展する怒りはどっから来たのかなあ、という気も。「イカれた奴」とかいう言葉にはそんなに弱かったのか。しかも、ハンコックよりはるかに技が多いし。(竜巻とか落雷とかもコントロールできるんだろか?;)
 なのに弱くなったと知った途端に優しくなって、離れた理由を話したりするあたりは。そういう可能性を知ってたなら、もうちょっと対応のしようがあったろうによー、と; どうも「あんたといるといつもこう」じゃなくって、そら半分以上は君のせいだったんじゃないかい、と思うことしきり。
 まあ、あの殴り合いがないと、物語的には盛り上がらないのか。

 それはそうと、ラストのビルから垂直落下する場面の映像は、攻殻機動隊の冒頭部分(草薙によるビルの窓からの狙撃後)の影響を受けてないかな?