谷中全生庵に「第24回谷中圓朝まつり 三遊亭圓朝コレクション幽霊画一般公開」を見に行く。

 毎年夏に公開されているのは伝え聞いていたのだけども、今年最終日になってようやく見に行けたんである。
 個人のコレクションとあって点数は少ないが、なかなかの充実ぶりでございました。応挙の筆、と伝えられる幽霊画(だって応挙ってお弟子とかにもばりばり描かせて自分の名前で出したりしてるっていうし〜;)があることは有名だけども、他もなかなか。河鍋暁斎とか月岡芳年なんかもあるし。いや、責め絵・残酷絵じゃないんですけどね;むしろ静謐で上品な感じの絵柄のが多いような。中には他の創作活動が全く知られていない無名の画家の作品もあるのだけども、それはそれで面白かったり品が良かったり静かなすごみがあったりするのだった。個人のコレクションてのはそういうところも面白いですな。
 展示会場としてはさして広くもない板張りのお堂に、結構たくさん観覧客が来ていたのだけど、ラフな恰好で来ても幽霊画なんてのを見てるうちになんだか神妙な顔つきになって来ちゃうのが妙でもあり。一回りして気に入ったのをちょっと眺め直してから、図録を購入して炎天の屋外へ。折角だから、というので圓朝師匠のお墓にも手を合わせてきたのだった。
 ところで幽霊画とも圓朝師匠とも関係ないが、全生庵のお墓には、黄金色の観音像がそびえ立っているのだった。夏の陽射しに映えてぴかぴかであった。
 来たときは千駄木の駅から上がってきたのだが、帰りは谷中方面へ抜けることにして反対側へ歩き出したのだった。