「ニュージーランド料理」は美味しい。

 ニュージーランド料理レストランに出掛ける。ニュージーランド食材とニュージーランドワインの品揃えが売りとのことである。
 言ってみると都心のビルの高層階にある、ワインバーのような瀟洒なつくりの店であった。コースの方がお得のようではあったが、そこまでのボリュームは食べられないかな、ということで単品を同行者の方々と山分けしつつ、ワインを頂くことにする。メニューは子羊と牛を中心に結構バリエが豊富であったが、自分じゃあまり作れなさそうなものが並んでいる辺りがさすがというか。マオリ族伝統というのもあって、試してみるか、とも思ったのだが、これも大変にボリュームがあるということなので、色々食べてみるために止めておく。
 とりあえず鶏レバーのムースと、子羊と果物のサラダと、スズキなんか頼んでみた。山分けにするにはややこじんまりした盛りつけで来たのだが、味は大変によかったのだった。わー、レバー全然生臭くないよー、凄いクリーミーだよー、とワインのあてに食べているうちに、付け合わせのラスクがなくなるので、パンを追加で頼んだりする。子羊のサラダも、わーなんか肉って言うよりマグロかなんかみたいだよー、意外にも果物と凄く合うよー、とか言いながら食べてしまう。
 そんなわけでワインが進んだせいか、お料理の量は少なかったはずだが結構気持ちよく酔っぱらったので堪能した気分になって、デザートで締めたのだった。
 いやー、ニュージーランド料理は美味しいなあ。でもニュージーランドで食べようとしたらこういう美味しい物ではないかもしれないなあ。
 ――あ。折角だから、ヴェジマイトを捜してみるべきであったろうか?;