高円寺にてテルミンイベントを見る

 二ヶ月に一度開催している、とかねて聞いてはいたのだが、ようやっと見に行くことができたのだった。高円寺のCDショップ/喫茶店/イベントスペース・円盤でのテルミンライブイベントである。
 今回の企画は、クリテツ氏、菊池誠氏のテルミン演奏披露の後、最近テルミン教則本「テルミン学習帳」を出版されたテルミン奏者・佐藤沙恵氏にテルミン体験コーナーとして演奏指導をいただく、というもの。
 テルミン演奏のポイントは、チューニング時に演奏しやすい幅を取れるようにする、ということと、音階のポイントがずれないように、体幹部はしっかりぶれないよう一つの場所に保ったまま、だいたい肘から先、小さくは手首から先だけを動かして演奏する、ということらしい。
 あと、「大人の科学」の付録テルミンminiについても、チューニングのコツについてレクチャーがあった。これは私もなかなか音階がとれるところまでいかないのだが、実際広い幅に音階が散るようにチューニングするのは難しいものらしい。2オクターブほど出るようになっているが、だいたい広くても十数センチから二十センチ程度にしか開かないらしいのだ。
 ただ、工夫して防げるぶれもあるようで、電池ボックスの接続部の端に細いアルミ箔を挟み、チューニング/演奏時はその箔の端を指で押さえるようにすると、演奏者の体がアースになって余計なブレがおさまるとのこと。あと、チューニングは左側のチューニング用のネジを、低音へ移っていくように少しずつ左へ回し、ぎりぎり音が消えるところを捜す、とのこと。問題は、ネジへ回転用の棒を差し込んでるか差し込まないかも感度に影響しているらしいので、チューニングが合ったとして抜いてしまうとまた音が変わったりするらしい。これは、慣れるしかないものか。
 体験コーナーの後、佐藤氏が二曲ほど演奏して、終了。しかし後片付をしながら、フレンズ・オブ・テルミン関係者の方々と色々お話をした。マトリョミンはコンパクトで可愛いけど、コストパフォーマンスを考えたらイーサウェーブを買っちゃった方がいいんじゃないか、とか、自宅の高価い神聖なテルミンを物干しに使われて哀しかった、とか、カエルパペット型電子楽器ケロミンを見せて頂いたりとか、やはり一般の方にテルミンを広めるために、ネットで人気の例の猫テルミン動画にあやかって、次回のテルミンイベントには猫を連れてくるべきでは、とか。
 で、片付けが済んだ後、中華料理屋での打ち上げにもご一緒させていただいたのだった。ビールを飲みながら、水餃子とか焼き餃子とかお粥とか鶏の炒め物とか、やたらと八角を効かせた不思議な味わいの家鴨肉かなんかの煮物とかを食す。なんだか毎日中華ばっかり食べていることだなあ。ここも美味しかったからいいけど。