DAIMARU MUSEUM東京店にて「ベル・エポックの輝き」展を見る

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 世界的ジュエリーブランドのカルティエティファニーの初期の代表作など約100点が展示されています。
 注目は、大丸東京店のオープン記念として特別出品される、シャネルのティアラ。1930年にココ・シャネル自身のデザインでつくられた後、長く人目にふれることのなかった幻の名品です。

 そういうわけで先週に引き続き「ひっかりっものっ ひっかりっものっ」と浮かれて見に行ったんである。ただでさえベル・エポックだし。てことはヌーヴォーだしデコだし。
 で展示品はというと、「輝き」と銘打ってあるのでジュエリーは当然多かったのだが、ガレやドーム、ラリックの繊細なガラス器などもたくさん並んでいたのだった。まあ外せないところではありましょう。
 ラリックでは多数の市販用香水瓶のコレクションの他、大物のガラスとしては、色ガラスの壺や飾りレリーフ、テーブル飾り(というか――あれは何と言うんだろ? 卓球台の仕切りさながらにテーブル上に据え付ける低い衝立状のもの)で、水飛沫を上げる海馬に乗って馬上槍試合をしている騎士の像が出ていたりした。この「海馬に乗る騎士」の像は、天野喜孝作品あたりにありそうな感じで、天野氏はこの辺に影響受けてるんだろな、などと思いながら眺めたことであった。
 あと、光り物ではストマッカー(胸元飾り。たいていアクセサリとしては大物)ティアラなどが並んでいたが、ティアラはラリックの羊歯の葉のを含め、以前渋谷BUNKAMURAのティアラ展で見た物がいくつか来ていたようだった。きっと人気あるんだろな。
 ところでこの隣の美術画廊では、ガレ・ドームの展示販売企画をやっていた。カップリング企画と言うことなのだろう。更に美術館の出口手前にある売店でも「本物」のガレ・ドームの販売をしてましたが、こちらは流石に小規模。ここで興味を持った客は美術画廊に誘導する、という形かなと。
 もっとも、美術館の売店には新作でこそあるけど、「ガレもどき」にこだわりすぎてない感じのガラス器が並んでいて、おやこれは良心的な、と思ったのだが、どうやら北澤美術館の売店などが協力していたらしい。聞くところによると本物のアール・ヌーヴォー工芸品の人気はじわじわながらも上がる一方とのことなので、本物のアンティークも、本物まではいかなくとも普段遣いにできそうなエレガントな新作も、相応に需要があるのであろうね。
 しかしま私は図版だけを購入して、美術画廊と東京駅のモールをうろうろ眺めて、帰宅したことであった。