そして宴会へ……

 講義終了後、マイミク諸氏一同らと忘年会のようなことを、というので御茶ノ水駅方面へ移動し、前回と同じイタリアンの店へ。
 講義の後で飲もう、という計画だけはあらかじめあったものも、誰も何も手配していなかったのだった;でもまあ普通に入って飲めたからよし。ここで、講義を聞きにいらしていた仁木稔氏にお会いする。
 酒の肴は出たばかりの「プレイボーイ2008年1月号」だったらしい。付録は全裸美女カレンダーだったりする。一方では異形の新刊もお見せする。文章表現の新しいものは、落語とか講談とか、関西から来る気がする、という話と、更に「あのへんのSF/ホラーの人々はなんでみんな坊主頭なんだ?」という話など。(あのへんというのは、北野勇作田中啓文田中哲弥牧野修といった方々……あ、ここに小林泰三氏を加えればマンガクィンテットか)いや、そこまではあたくしに訊かれましても……。
 ある流れから佐野史郎主演「インスマスを覆う影」はどっかから見られないのか、という話も出る。私も興味を惹かれていたのでその後調べてみたけど、Amazonのみならずヤフオクなどでも一万円とかするらしいですぜ! 小中千昭氏脚本ということなので、もしかするとお持ちかも、という心当たりもなくはないが、ちょっと前の作品だし、ビデオしか出てませんしね……(#もしこれをお持ちで、貸してもいいと仰有る奇特な方がおられましたらご一報下さいませm(__)m)
 RPG(主にテーブルトーク)やボードゲームの話も出る。オンラインゲームが普及したらTRPGやボードゲームは廃れるんじゃ、などと過去にはいわれていたことだけど、ちゃんとそのお集まりは現在も続いていて、根強い人気があるとのこと。しかしさすがに「メールゲーム」は消えたなあ、と言ったら、意外なところに「蓬莱学園」のプレイヤーがいたことが判明。ぐはっ。あれ難しかったですよねえ。突出したプライベを打たないとめざましい活躍はできないらしい、とか、オフに出て情報収集しなきゃなかなか全体像が掴めないらしい、とかいうのは後になって分かってきたことですが。それと、「学園物」に特化した展開を把握できなきゃいけなかったらしい、とも。
 ルイセンコ学説の資料本が、なんて話も出る。(ちなみにこのブログで以前書いたルイセンコ学説とその資料に関する項目はこちら。ここに挙げたあたりで、日本語で読めるルイセンコ関係の資料は全部なんじゃないかと思いますよ。ニセ科学科学史関連の本で短く触れられてることはあるようですが。他にもあれば私も是非情報をいただきたいところ)私としては後に「ヴァヴィロフの資源植物探索紀行」を入手したもので、最近はルイセンコよりヴァヴィロフに興味を惹かれてるんですけどね。や、ヴァヴィロフという方は、相当偉くなった割にはずいぶんと気さくでお茶目な人だったらしいですよ。日本に来たときに日本の研究者達と交流して、冗談言って笑った、なんて話も残っている。それに対してルイセンコは相当に鹿爪らしい人で、個人的な生活についてはほとんど記録がないらしいですが。
 あとは、スラヴ音楽の話とか。ラカトシュはスラヴ音楽の本流からすると、洗練されすぎているんだそうな。
 更にその後、二次会と言うことで御茶ノ水駅近傍の居酒屋へ移動する。居酒屋に入れるまでがちょっと時間がかかったのだけど、入り口のところで待ちながら馬鹿話の続きをする。主に「萌え」や、「天然」と「不思議ちゃん」について。女の子の「天然」は実は「作り天然」であったりする場合も多いぞ(自分の主張を勢いで押し切るらしい)とか、男性でも「不思議ちゃん」は結構居るぞ、等々。「萌え」の定義は再分化して複雑であったり、あるいは実は人によって指している物が全く違うかもしれない。(「好き」とはどう違う、と訊かれる。私は広範な対象を持つ「好き」に対して、ぼんやりと、しかしどうしようもなく湧いてくる強い感情が「萌え」であろう、と思っているのだけど、世間一般の多数とはずれてるかもしれず)「ツンデレ」「ヤンデレ」は古典的な人物造形に名前を与えた物であろう、という点を確認。あと、話題に出ましたプリけつが印象的な東京ガスのキャラクター「火ぐまのパッチョ」はこちら。(壁紙画像などにお尻の出ている絵がありますな。)
 さて店に落ち着いて、飲みながら更に、高尚だったり下世話だったりする馬鹿話に興じる。(「ロリータ」の読み方とか。「虐殺器官」がアニメ化された場合の声のキャスティングを考える、とか。「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」の茅葺首相の服の質感や、草薙のコスチュームにガーターベルトが採用されているのが許せない、とか。いやでもガーターベルトはいまだに多くの殿方のツボらしい、という話から、アンドレイ・チカチイロの萌えポイントはとか、クラフト=エビングが紹介しているフェティシズムの例まで話が及ぶ。)
 また、mixiミュージックで自分が聞いている曲を曝す恥ずかしさについて。私は個人的には、世間一般に「恥ずかしい」曲を曝してもさしてストレスにはならないと思っているんですが(「ギリギリ科学少女ふぉるしぃ」とかね。や、あれは良いですよ、萌え歌なのに諧謔に満ちてて)音楽について特別拘りをお持ちだったりする方々は、時折非常に恥ずかしい思いをなさるようです。例えば再生履歴のランキングが自分の思ってたのと違う結果になっている場合などに。(練習のためにかけてた曲などがトップに来てしまう、とか)
 一次会でたくさん食べたせいかみんなもうあんまり食べなかったんだが、話は尽きないのだった。