横浜美術館にて「水の情景−モネ、大観から現代まで」を見る

 今日までだということに気づき、意を決して出掛けていったのだった。実は今日までの見そびれていた展覧会というのが出光美術館の浮世絵展とか、損保ジャパン美術館のペルジーノ展とか結構あって、出るまでちょっと迷ったのだけども。
 その選択が正しかったかどうか、実はやや微妙。や、モネや大観はよかったですよ。川瀬巴水の版画とか、鏑木清孝とかクールベなんかもあって、なかなか綺麗で楽しかったのだけど。
 じゃあなんで歯切れが悪いかというと、考えてみたら横浜美術館って割とアヴァンギャルドな企画をやるところだったんでした。――ううむ。現代彫刻とかならまだしも、コンテンポラリー・アートの映像作品はわからーん。写真もあんまり分かったような気はしない。何となくぼんやりと、分かったような気になるだけで。そういう感覚を引き出すことを目的に造られてるのかも、とは思うけど、一生懸命見るほどの物があったような気もしない。
 それでもまあ一通り見て、絵画作品の分と、その後で見た横浜美術館の収蔵品展を見て、まあ十分以上に元は取ったかな、という気になって出た。ちなみに、ちょっと気になる現代作家の心覚えのために図録を買うかな、とも思ったのだが、最終日の閉館間際とあって、品切れになっていたのだった。ううむ、良かったのか悪かったのか。
 さて、出がけにもう閉店作業をしているミュージアムショップを覗いたら、ここにもガチャガチャが。――ををを、エッシャーのだまし絵フィギュアがまだあるじゃないか!!
 しかし不幸にして、私は百円玉の持ち合わせがなかったのだった。キャッシャーも閉店作業中だったから両替して貰える状況でもなし。
 畜生、覚えてろよっ――ミュージアムショップだけなら観覧券なしで入れるかしら――などと思いながら、博物館を後にしたのだった。