渋谷BUNKAMURAギャラリーと東急本店にて

 BUNKAMURAに行ってみると目当てのイベントはまだ始まっていなかったのだが、入札制Bunkamura Gallery オークションというのが開かれていたので、覗いていく。
 なんかアヴァンギャルドなものが多かったですよ。横尾忠則とか、草間彌生とか、村上隆とか、キース・ヘリングとか、ウォーホルやリキテンスタインとか。ベルメールの写真(少女オシツオサレツ人形のと、ウニカ嬢の乳房がボンレスハム状になってるやつ)とか、レオノール・フィニの猫絵などがあって「おおおお!」と思うが、いくら小品にしても数万円とかそんな値段で出ていたから、おそらく後年作られた版であろう。一方ではケースに納められていた奈良美智の水彩画など、数十万とかの値がついていたし。(まあ現在人気のアーティストということもあろうけれど)
 一万二万で入手できるなら――と、考えないでもなかったが、どこに置くか、などと考えて止めておく。とりあえず良い物を見せていただいたということで。
 ついでに、思い立って隣の東急本店に寄ってみると、工芸ギャラリーでアールヌーヴォー・ガラス工芸展をやっている、というので覗いていく。ガラス器とランプ、寄せ木細工のテーブルなどが、ガレとドーム兄弟、ミューラー兄弟が多かったような。しかしガレでも、どうも大きな物では表面が整いすぎているような気がして、綺麗なのだがなんだか引っかかる感じ。ものすごい高額という訳でもなかったので、ポスト・ガレか工場生産品だったかもしれん。でも小品の中には、エルミタージュ美術館蔵の展覧会本などで見たもの、初期のジャポニズム系の中には先日の東芝ギャラリーの展示で見た物などに似たデザインのもあって、まだ流通しているのね、などと感心したことであった。