でも桜。

東京で桜開花、過去3番目の早さ…予想より3日早く(YOMIURI ONLINE)

 昨年より1日、平年より8日早く、1990年などに並ぶ過去3番目の早さだった。
 同庁は、東京の桜の開花は、千代田区靖国神社境内にある標本木で観測する。職員が同日午後3時、6輪の花が咲いているのを確認した。都心の満開は約1週間後となりそう。

 データ入力ミスで見込み違い、とか、暖冬だと思ってたら三月に入ってぐっと冷え込んだりとか、色々思わぬことはあったようですけども、結局「平年の8日前」程度に収まったそうで。
 でも外に出てみると、まだまだ冷え込んでる感じですけどねえ。その後もちょっと意地になって春物コートを着てるけど、流石にマフラーかなんか要るかな、と思うし。街を行く他の皆様を見るというと、冬物のダッフルやダウンのコートをお召しの方々もまだ普通においでだし。
 でもこの冷え込みのお陰で、今年の花の時期はちょっと長いかも知れない、と思ったり。

 それはそうと、季節のせいかネット上で梶井基次郎桜の樹の下には』と坂口安吾桜の森の満開の下』の話が出ていたもので、思い立って青空文庫で再読してみた。

青空文庫 図書カード

 ううう。流石に名作と呼ばれるのは伊達ではないわ。特に坂口安吾恐るべし。六十年も後の人間をこれほど震え上がらせるとは。
 それでも、そら恐ろしいと思いつつも、一面の花には何か気掛かりで心惹かれてしまうんだな。この話の「男」のように。
 画面で読むだけじゃなくて、また書物で再読もするかね、と思う季節でございます。これ↓には両方収録されているしね。

桜憑き―異形コレクション綺賓館〈3〉 (カッパ・ノベルス)

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