上野の森美術館にてダリ回顧展を見る

#「ダリ回顧展」 公式サイトがオープン(asahi.com)
 大変な人気で混雑しているというのでちょっと腰が引けていたのだが、腹を括って見に行く。生ダリとなれば見ておかないわけにはいかないのである。
 確かに人は多かったが、まあ時間を掛けてみればなんとかなるという程度。絵から離れた所で待っていて、空いたところを狙って近くで見る、とかね。
 初期の作品は別にシュールでもない普通の風景画もあったのだけど、後年になるにつれて面白さが増すような気がするな。いや、普通の人物画や風景画も大変達者なんですけど。というか、しっかりした技量があったからシュールなものやトリックアートなものを描いたときも一際映える気がするし。
 例えばアフロディテ像とかピエタとかを題材にしてあのダリ特有の荒涼とした風景画に乗せてみせるというのもあるんだけど、岩山とそこに空いた穴として描かれていてもアフロディテ像とかピエタ像としても見事なものだと思いましたね。岩山や荒野に仕立てなくてもそれはそれで相当綺麗な像の絵だったんじゃないかと思うくらい。
 人混みに揉まれつつも随分満足して見て回り、図版も勿論購入して、さらにか瓶の形に引かれてコロンなんかも買っちゃったのだった。ついでに出口のところにあったチュッパチャップス販売機も試してしまう。や、随分食べてないなこういうものは。
#チュッパチャップスを売ってるのはパッケージのロゴデザインがダリによるものだからだそうだ。
 散々消耗したはずなのに、帰りがけにはBunkamuraに出て、スーパーエッシャー展のチケットを購入しようと試みた、のだが、実は割引券はJR東日本でのみ売ってるということが判明。ちなみにエッシャー展は初日だというのに大変な行列であった。あれは主にチケット売り場の行列だったそうだけど。
 人が多いときに見ることないよね、と、みどりの窓口でチケットを買うだけにして帰ったが、後で聞くところによると売店に置かれていたエッシャーのモチーフのガチャガチャはあっという間に売り切れて、再入荷未定なんだそうだ。……うう、行っておくべきだったか……いや、これは大人買いを諫める神の配剤か……?