日本橋高島屋にて【京琳派】 神坂雪佳展 ―宗達、光琳から雪佳へ―

 仕事の後、思い立って出かけて来たのだった。
 神坂雪佳という方は、京琳派といっても過去の宗達光琳の作品を研究し、明治・大正・昭和初期の頃にモダンデザインに転用するということもしたんだそうで、評価は日本国内よりも欧米で先に高まっていたらしい。
 若い頃に欧州留学して、アール・ヌーヴォーを見て日本美術を逆輸入・再評価なんてこともしたそうで、日本画だけじゃなくて漆器や陶磁器、布地の紋様パターンのデザインなんてのも手掛けている。(ガレあたりの仕事に影響でも受けたかね)
 絵としても非常に綺麗だけども、版画で発表した意匠集なんてのが、なかなか面白いのだった。欧米の影響もあるかもしれないけども、日本のアール・ヌーヴォーというかアール・デコというか、なかなかポップだったりして。こういう柄あったら今でも普通に欲しいよなと思うような。
 いやいや、なかなか眼福でございましたよ。上記サイトのトップに使われてるのは雪佳じゃなくて「なごみ琳派」芳中の子狗だけども、これは応挙の子犬を一層デザイン化したような感じですな。(当然影響をうけてるんだろうけども)
 まだまだ知らない綺麗なものや楽しいものはたくさんあることだなあ、と思い、図版を買って帰った事であった。