ラカトシュ・アンサンブルコンサート

 東京オペラシティコンサートホールにて。
 やー、ぐるぐるしてくらくらして気持ち良く酩酊することでありました。
 ジプシーバイオリンの怪人は弓の先でちょいちょいと旋律を皿回ししているような風情でございました。(単に席が後ろの方だったせいかもしれんけど)ツィンバロンのバンゴー氏も「いつもよりたくさん叩いております」な感じで激しく叩いておられました。いやいつの演奏もああなんだろうけど。惜しかったのはピアノのチェーキ氏が、客席から全然手元が見えない配置になっていた事。音からして結構凄い事をやってると思しいのですが。
 観客も大喜びで、ブラボーもスタンディングオベイションも出る盛況だったのだけど、それでも座席の後ろ1/5くらいはすかすかしていたのはなんなんだか。前回もだけど、あれって絶対何か売り方間違えてると思う事です。妙に観客の年齢層も高いし。
 いや、かなり楽しんでるご様子の年輩の方もおられたからラカトシュを聞くなとは言わないけどね、でも二時間もあの妖艶なのをみっちり聞かされたらくたくたになっちゃいますがな。少なくとも私はそうでした。体力つけて体調整えて行かないと。
 もっと、普段クラシックなんか聞かない若いのに売ってもいいと思いますよ。葉加瀬太郎のコンサートであれだけ盛り上がる世の中なら。

#そういや会場で、「葉加瀬太郎はこれの真似をしてるわけ?」と話してるおねーさん方を見かけた。葉加瀬氏には悪いけど、やっぱり並べたらラカトシュのが「本物」だと思うよなあ、誰でも。

 それはさておき。私はよくラカトシュのことを考えるときや語るとき、「ロビー・ラカトシュおじさん」とデフォルトで「おじさん」をつけてしまうが、ラカトシュ氏は実はまだ三十代なのだった。
 すると彼はいったいいくつのときから「ジプシーバイオリンの怪人」をやっているのだろう。おそろしやおそろしや。

 輸入物のCDを一枚買って帰宅する。やー、汗かいたなー。