国立新美術館にて「ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち」を見る

 ルーブルの収蔵品から、子供の意匠、母、子供の道具・玩具という視点で集めた展示。対象は古代エジプトの出土品から、近世絵画まで。
 かわいらしく微笑ましいものが多いんだが、古代文明で遺物としてのこるというのはだいたい墓所の副葬品だったり棺や墓碑だったりなんだよなあ。ということは、幼くして亡くなった子を思って造られたものが多い訳で。その最たるものが、少女のミイラだったりする。
 近世に移って生きてる子の成長の節目の絵がメインになると、ちょっとほっとすることではある。ポスターにもなってるレノルズの「マスター・ヘア」(女装の幼子! て、この時代の貴族には普通だったんだそうですが)とか、ベラスケスの「フランス王妃マリー=テレーズ」(フェリペ4世の娘で、ベラスケスの他の名作「マルガリータ王女」のモデル、マルガリータ・マリア王女とは腹違いのお姉さんにあたるんですな)とか。しかしよくベラスケスなんて国外に出してくれたね、と思ったが、これは元々スペインからフランスに贈られたフランスの絵なんであろう。お見合い写真代わりの肖像画ですな。(後日修正。これ←は間違い。お見合い写真代わりじゃなくって、もともとスペインのお城にあった絵が、ナポレオンの兄ジョゼフ・ボナパルトスペイン王だった時代に略奪され、切り取られてフランスに持ち込まれたそうな。フランスでの所有者からルーブルに寄贈されたのはまた後のこと、と図録に書いてあった;)他に大家では、レンブラントの素描が何枚か来ていた。
 そんなこんなを堪能し、ちょっと一服してから移動。