米国製ドラマに毒されてるなと思いながら

 オバマ新大統領就任式典中継を見る。
 見ている間、何故か脳内からあの音が離れない。
 そう、あの「チッ、チッ、チッ、チッ……」という時計の音と、時々流れてくるあの歌、「おれは〜ジャック〜バウアー〜〜」……;

 まあ何事もなく式典が終わってようございました。正午前後なのに寒そうでしたね、ワシントンDC。あの、スマートに装ったセレブな皆様が防寒のために何を着てたのか是非教えて欲しいですよ。見た目より防寒に優れてるのかあれらのコートは。あるいは防寒下着が優れものなのか。(ダマールはいまだに活用されているのか。米国では去年発売になったばかりのヒートテックがどのくらい食い込んでるかも気になるな)

 とりあえず演説の前に、ヨーヨー・マらが出てきてジョン・ウィリアムズ書き下ろし(曲名は"Air and simple gifts"だったか)の四重奏をやったので、そこらでかなり満足してしまった。ジョン・ウィリアムズにしては古典っぽい曲だったような。フーガかなあれは。アナウンス邪魔、四重奏よりこれはオケで荘厳に聞かせるものじゃないかな、などと思いながら。
 しかしあんなとこで演奏する奏者も大変だ。楽器も冷えるだろうになあ。それでもヨーヨー・マはにこにこしていたのだった。上機嫌で、終わった後では手なんか振っていた。むう、まるで自分の曲のようだぞ。一緒に旋律弾いてたイツァーク・パールマンは流石に笑いも出ない様子だったのに。(凍えてたのか?;)でもまあ、愉しんで演奏してるプロっていいやね。
追記:英国紙"Guardian"の記事によると、書き下ろしというよりは、シェーカー教徒(Shaker)の賛美歌を編曲したんだそうな。
 もうYoutubeに映像が出てるな↓。

 さて、かねて期待の高かった演説については、asahi.comに要旨が掲載されてたので紹介しときます。いずれどこぞに全文も載るでしょうが。

オバマ大統領就任演説〈要旨〉(asahi.com)
#追記:演説原文の全文とビデオがBBCのサイトに出てました。
Text and video: Obama inaugural speech(BBC NEWS)
#さらに追記:小飼弾氏による全文対訳:惰訳 - Barack Obama Inauguration Speech in Full(404 Blog not Found)

 厳しい現状から目を逸らすわけにはいかんのだなあ。まあ変にごまかすより良いのだろうけど、改善への希望は今のところまだ空手形だし。
 ふと、そういや過去の歴史に、こういう不況で困窮した社会に現れて絶大なる人気を得た、演説のうまい指導者がいたな、と思い出したり。1930年代のドイツですけども。
 まあ現在の米国が、いくら熱狂しててもそこまで単純とは思わないんで、過去の歴史に学んでそんな酷いことにはしないでくれると思うけど。いや、期待するけど。(でもブッシュにさえ911後あれだけの支持をしちゃった国だしなあ;)
 ともあれ前途は厳しいけども、就任おめでとうございます。がんばっていただきたいものです、大統領も、米国市民諸氏も。
 ――て他人事じゃないのか、日本も;