マグネシウムって。

便秘薬の副作用か、高マグネシウム血症で2人死亡 (YOMIURI ONLINE)

便秘薬として広く使われている「酸化マグネシウム」製剤について、厚生労働省は27日、副作用の可能性がある死亡者がここ3年間で2人報告されていたと発表した。
 いずれも血中のマグネシウム濃度が異常に高くなる高マグネシウム血症と呼ばれる症状で死亡しており、同省は、この薬を長期にわたり使用する際には定期的に血液検査を行うよう呼びかけている。

 うーん。
 マグネシウムっていうと、ちょっと前に、にがりダイエットってものもありましたな。あれは塩化マグネシウムだけども、あれも結局、にがりの下剤機能で痩せないこともないけど危険の方が大きいよ、てことになったんだよね。死者が出たって報道があってようやく。
 それでも、その後もにがりを「ミネラルサプリだ」と言って売ってたりするし。さらには「癌を治す」なんて話まで出てたりして。

「白い塩」が病気をつくり,「ニガリ」が病気を治す

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「天然にがり」で病気が治る、美しくなる

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*注:↑これらの本はいずれも、2004年にかの「あるある大辞典」が「にがりダイエット」を取り上げてブームになり、死者が出たとの報道で消える以前に出版されたものです。しかし内容に問題があるって分かっても、一度出しちゃった本自体は消えてなくなるわけじゃないのね、言論の自由という理念からして。塩化マグネシウムは「がんに効く」 獣医師に実刑(MSN産経ニュース)
 
 健康食品やサプリの類として売られてるものにも、大丈夫かいな、と思うものは多いんだけど、一度売り出し始めるとなかなか止まらないんだろうかね。下痢を起こすことも高マグネシウム血症のことも、かねて知られてたはずなんだけど。
高マグネシウム血症(健康用語辞典)
 まあ、どんな薬でも栄養成分でも、濃度のよっちゃ毒、というのはパラケルススの昔から知られてることなんだけどね。
 参考:毒性学(Wikipedia)

毒性学の基本的概念
毒性学で基本となるのは用量相関性あるいは用量依存性の概念である。これは投与(服用)する量に応じて毒性の強さあるいは種類が異なることを意味する。

 とはいえ、この概念を健康食品業者の方々がどこまで理解してるかは大いに疑問だったり。