「ジプシー・キャラバン」を見る

 雪は雨になって降り続いていたけども、映画には行くのだ。折角時間ができたことだし。
 で雪のせいだかで電車が遅れ、映画館に着いたらすでに本編が始まりかけていたのだがそれでも入ってみる。なんと、会場ほとんど満席でしたぞ。立ち見が出るほどじゃなかったみたいだけど。
 や、これはいいですわ。各演奏パートが終わるたびに拍手したくなっちゃう。するべきだったかな。
 5つのバンド、35人のメンバーから成る大編成の、6週間にコンサート・ツアー。バスに乗り続けだったりして結構強行軍と思しいんだけど、ミュージシャンのせいかやたらと陽気だ。で、ツアー映像の合間に彼等の地元での生活の風景も挟む。
 きっと、それなりにトラブルもあったりしたと思うんだけども、そういうところはあんまり出てこない。まあ細かいトラブルはあったかもしれないが、ミュージシャン同志は結構仲良くなって、大家族のようにフィナーレを迎えたらしい。
 これを、「ロマの血」が引き合った、と捉えるのは監督のロマンが入りすぎてる気がするな。実際、身内同士だって合わないことはあるもんだし。
 リズムなどに共通する部分はあるかもしれないけど、インド、マケドニアルーマニア、スペインのそれぞれで発展した歌舞音曲は、別個の特徴があるように聞こえた。(マハラジャなんかは、なんだかこの旋律は沖縄民謡に似てないか? と思いながら聞いていた。多分音階が近いんだろう)
 あれは民族の血とかよりも多分、6週間の長きに渡って生活を供にしてきた、というのと、いい音楽をやる、ちょっと一緒にやってみたくなるような魅力がある、というアーティスト同志の敬意によるものじゃないかと思うけどね。
 それはさておき、折角だからと言うので観了後、パンフとサントラを買い求めて帰ったのだった。しかしこのパンフが、なんで紙袋に入ってるんだろ?と思ったら、綴じられてないカードの束だったのが驚き。それぞれプレゼントとしてご活用下さい、とかいう趣向かしら。ふつーのでいいんだけど;

ジプシー・キャラヴァン

ジプシー・キャラヴァン