古酒バー忘年会

 年末休みに入っても仕事が、仕事が、と持ち帰りでおたおたしていたのだが、「古酒バー飲みに行くけど参加希望者がいれば」というマイミク氏の日記にあっというまに食いつく。だってだって、試してみたかったのよー。
 行くまではてっきり泡盛のことだと思っていたのだが、実際はこの店では各種焼酎や日本酒の長期熟成させたものをとりそろえているのだった。やあ、「もやしもん」に、大人の事情で長期熟成品を商品として置いておくのはむずかしい、とか読んだのでそうだと思っていたのだが、あるところにはあるもんですなあ。もっとも取りそろえるのはそれなりに大変なんでしょうけども。
 ここは基本が酒の店なので、食べ物はつまみ程度なのだが、それでも結構バラエティに富んでいて楽しかった。私はお薦めの古酒を3種類セットで味わえるというのの1つを頼んだが、他の方達は同じ酒の古酒と新酒飲み比べセットなんか頼んでおられた。つまみはチーズと豆や塩辛など盛り合わせを頼んだが、フグの卵巣かなんか塩漬けもあったり、牛頬肉の古酒煮込みなんてのもあったりしたので、早速頼んでみたのだった。今回の面子は珍しい食物を捜して食べ歩いている方々とのことで、大抵の食材には驚かないらしいのだった。頼もしいことである。(や、まあ、私も何でもつきあえるわけじゃないですけど;)
 樽で寝かせてあるのか、熟成させると木の香がうつって日本酒というよりブランデーかウィスキーみたいな感じにもなっている。もっとも、あれは元々が相当良いお酒なんだろうと思うのだが。
 驚きは後に他の方が頼んでいた味醂20年熟成品。とろっと黒く濁っているのも妙な感じだったが、甘味はちゃんとあって、でもべたついた感じでもなく、黒糖か何かのリキュールか、ブランデーで作るカクテルのようなのだった。この時は店で小さいグラスに入れた上に生クリームを重層させたものも出していたのだが、こうするとほんとにデザートなんである。
 やあ、まだまだ世の中には知らない味がたくさんあることだなあ、と、堪能したことであった。幸い酔い覚めもすっきりしてたし、いずれまた行くかなと。