北海道佐呂間町の竜巻(Yahoo!ニュースリンク)

 晴れたのはいいけど天気が妙に変わりやすくて変な陽気だと思ったら、竜巻だって?

平成18年11月7日に佐呂間町で発生した突風について(現地調査の報告)(気象庁)


1.突風の要因
 佐呂間町で発生した突風は、以下の根拠により、竜巻によるものと判断されます。
 (1)発生場所付近に強いレーダーエコーが観測された。
 (2)被害地域の形状は、細長い帯状であった。
 (3)住民の方等への聞き取り調査や撮影された映像によって、漏斗雲が発生していたことが確認されている。
 (4)建物の屋根が上方に吹き飛ばされている(100〜200メートル飛ばされているものもある)。
2.竜巻の強さ
 佐呂間町では、「多数の住宅の屋根がはぎ取られ、倒壊したものもあった」、「自動車が吹き飛ばされた」などの被害状況から、竜巻の強度は藤田スケールで2以上と考えられます。
 この「藤田スケール」とはなんぞや、と思って調べてみたら、Wikipedia「竜巻」の項に出ていた。藤田哲也シカゴ大学名誉教授による規模の表示ランクだそうな。地震での震度みたいなもんか。
 藤田スケールで2というのは、

  • 階級:F2
  • 風速:113–157 mi/h 50–69 m/s
  • 発生率:24%
  • 被害状況:重大な被害。家の壁ごと屋根が飛んだり、移動住宅などは破壊、貨車は脱線したりひっくり返ったりし、大木でも折れたり根から倒れたりする。軽いものはミサイルのように飛び、車がごろごろ転がる。

 ミサイルのように、というのが凄いなあ。でもこの藤田スケール、最大は6まであって「ありえない被害」「現実に実証されていない」けども「いくつか非公式の発生報告があり」とかいうことだ。
 日本では竜巻の大きな被害報告ってあんまりなかったと思うんだけども、こうなってくると建造物にも竜巻を想定した構造規準とかが必要になるんじゃないだろうかね。
 今回死者の出たプレハブの宿舎も、プレハブでなければ吹き飛ばされなかったんだろうか、と思うとね。
#追記:藤田スケールについて調べていたらこういうサイトもありました。
たつまき博士の研究室
 故藤田博士の業績を紹介する記念館を北九州市内に開設しようという動きがあるそうで。
 藤田スケールについてはこのサイトの「科学組実験室・たつまきの大きさ」のページに詳しい。弱い納屋〜コンクリート建築物、の各々の堅牢さの建物を、ほとんど影響なし〜吹き飛ばされる、の被害段階についてFスケールで示してる表などもあります。
 しかしこの表でも「F6」は入ってないので、要するに「測定不能、規格外」をまとめてF6としてるような。