「ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女」を見る
本当は別のを見ようと出掛けていったら、もう空いている頃だろうと踏んでいたその映画は最終回の券が完売になっていたので(立ち見を取らないとこだったらしい)、まだ空席があったこちらへ流れたのだった。
まあ、ナルニアは見ようと思っていたからいいけどね。
で、映画。なんか色々いう声もあるようですが、良いじゃないですか。かなりお話は刈り込んであるけど、ユーモアや情感はちゃんと入ってるし。
子供達が素朴な普通の子なのがよろしいと思いますね。失敗もするしいがみ合いもする。腰が引けてたりもする。
ナルニアの「ものいうけもの」や幻獣(と言っていいかな。半人の住人達ですが)も雰囲気があるし。ケンタウロス達は威風堂々としてるけど(指輪物語のエルフに相当するのは彼等かなあ)タムナスさんなんかはわりと普通のヒトの良さそうなおっさんだ。(でも考えてみれば全裸。)ルーシーとの出会いのあれは、現実世界には似たことをするけども全然善良じゃない輩がいるので、良い子には真似して欲しくないことだけど。
冒頭に空襲とお母さんの話を入れたのは、面白かったけど複雑だ。昔原作を読んだ時(これはちゃんと小学生のうちに全巻読んだ)には、四兄弟には両親など近い身内は他にはいなくて、帰らなきゃならない理由もないんだと思っていたから、映画の設定では「お母さんが待ってるんじゃないのか」にというのが引っかかるのだった。
あと、CGがずいぶん自然になってるのが考えてみれば驚き。ほとんど意識させなかったんだから。(私が鈍いという可能性もまああるが)
テクノロジの進歩、金を掛けている、というのは勿論あろうけど、完成品の見え方は作り手のセンスの問題だったりするしねえ。
まあ物語自体は元々割とシンプルなんですけどね。考えてみれば、今やマンガやラノベあたりに腐るほどある「平凡な主人公が異世界に放り出されて冒険の末英雄になる」というのの最初はこれだったのかなあ、などと、しみじみしたことなのだった。
「ナルニア国ものがたり」全7冊セット 美装ケース入り (岩波少年文庫)
- 作者: C.S.ルイス,C.S. Lewis,瀬田貞二
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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首都圏近郊で販売情報があれば是非。(でも菓子自体は割と飽きが来る味とも聞くけども; 果物味のすあまというか、みすず飴みたいなもんですかの)