脳髄取り出しメンテナンス

 今日の朝の二度寝の夢。
 実家だか田舎だか、身内の人間と寝食をともにしている間に、体調を崩したらしく医者に行く。と、脳味噌の一部が壊れているとの診断。しかし医者の話では、なに調子が悪くなったらちょっと手入れをすればいいんですよ、とのことで、手入れの方法を聞き、手入れのしやすいように処置をしてもらって、その後は日常的に自分でメンテナンスすることになる。
 でその方法と言うのが。頭の天辺の部分が髪の毛のついたままお皿のようにぱかっと外れるようになっていて、そこから脳味噌を取り出すのだ。(本当なら血管とか神経とか色々繋がっているはずだが、何故か切れていて取り出せる)で、出した自分の脳味噌のある部分(左の後頭部の下の方だったと思う)から、垢のようなヘドロのような汚れをそっと擦り落とし、また元通り頭に戻すのである。
 脳味噌が外れてるのにどうして動けるのかなあ、と夢の中でも不思議な気がしたが、このまま死ぬかもという恐怖はなかった。それよりも、こんな作業をしているところはさぞかし気色の悪い光景だろうから、一人になれるときでないとなあ、とその方が気に掛かる。
 しかし舞台は田舎かどこか、親類縁者ががさがさと出入りしている家での共同生活中という状況なので、そうそう一人で落ち着いて脳味噌を取り出すことができない。やがて、ようやく自分と両親だけぐらいまで人が減ったので、仕方ない、両親にはちょっとグロいが我慢してもらうか、と決心したところでふと気づいた。そうだ、この「頭蓋骨」も脳味噌を戻す時にはめ込まなきゃならないんだ、と。
 何故か、頭の天辺だけではなく、ひとそろいのマスク状の「頭蓋骨」が目の前にあるのだ。それも自分の体に入っていたもので、元に戻すにはこれもちゃんと被らなきゃならないらしいのだった。まあ取り出した順序で収めればいいはずだし、と考えた所で更に気がついた。このまま被ったら、髪の毛が頭蓋骨の下になってしまうじゃないか。それはとてもみっともない。一体どうやって取り出したんだったっけ?――という辺りで目が覚めた。
 ちなみに夢の中で、1回か2回は自分で脳味噌を取り出して弄ったはずなのだが、痛かったり苦しかったりと言う感じはなかったし、血みどろになっている様子もなかったようだ。目が覚めてすぐ、頭蓋骨取り出してあったらあんなに動ける筈ないし、一揃いのまま皮膚の上に「脱げる」ってのもおかしいじゃないか、と気がついたが――そういう問題ではないのかもしれん。
 うーむ、起きて考えてみると色々無気味な夢ではある。見ている間は多少慌てはしても、結構のほほんとしたもんだったんだけどね。