ベッドが届く

 長らく懸案だったのだが、ベッドの買い換えをしたのだった。
 これまでのベッドの何が良くなかったかというと――スチールのパイプベッドなのだが、敷き板部分があまりにも薄くチャチだったのだ。迂闊に直に膝をつくと、情けない音がして部分的に崩壊するのである。
 それでも裏には横木を打ってあるので、上にマットや布団を敷いて寝る分には問題はなかったのだが、うちの場合布団類を出しっぱなしにしておくと粗相の危険があるもので、日中は布団は上げて猫出入り禁止部屋に仕舞うのである。(万年床にできずになにがベッドだ、という異論はあろうけれど、まあ収納上の問題とか色々あるのだ)
 しかも、これまでのベッドの敷き板は、板とクッション剤の上に薄い外布を張ってあるもので、これが、まことに爪の掛かりがいいのだった。ヒトが踏み割る危険があるだけでなく、恰好の爪研ぎ板となっていた。
 で、一念発起して購入したのは(というほど立派な物じゃないけどさ)無印良品の白木のベッド。置いた印象もなかなかすっきりしてよろしい。
 ただ問題は――というか変わった事には、このベッドは上にマットレスを置く前提で作られているので、敷き板部分は簀の子状なんである。そのせいかどうか知らないが、猫どもは今のところ、新しいベッドの下をくぐるばかりで、全く上に乗ろうとしない。そんな狭い幅の簀の子板じゃないんだけど、隙間を踏み抜きそうなのか、それとも他に何か怪しい感じがするのか。
 マットレスを購入する手もあるが、もしも粗相された場合の洗いの手間を考えると、できればやはり上げてしまうこともできる物が望ましい。ウレタンとかの、折り畳み可能な敷き布団状のなんかを探してみるかの。