チャレンジクッキング・鯖団子編

 某所での話題から一念発起したわたくし。昨日材料は揃えてきた。
 さて「鯖団子」。手間はかかるがレシピはシンプルである。

1.生鯖を、肉が残る程度のミンチにし、好みで調味料・香辛料など加える
2.1に小麦粉を加えて練り、皮を作る。
3.2でこし餡を包み、団子状に。(ゲームテキストに従えばここで鯖の形の型に入れるのかな?)
4.こんがりと焼く。

 で。今回の試行のコンセプトは「食べられる味にする方法があるはずだ」なので、テキストの指定には従いながらも、下手物は追求しない。
 「食べられる味」のための改良ポイントとして
1.生鯖下ごしらえに少量のヨーグルトを使用。
 食べもせずに気持ち悪がってる君。そういう凝り固まった態度はいけませんぜ。ヨーグルトは魚の臭み消しには非常に有効だし、しかも餡にも合うのだ。もっともこれは下ごしらえとして生鯖の表面に塗って30分ほどおいてから、大半をこそぎ落としてからミンチにするので、最終的に混じるのはごく僅か。
 あと、ミンチに加える調味料としてはおろし生姜ペーストと、塩を少々。生姜も鯖にも餡にも合う素材なので、多めに入れてもそれはそれで良いかも知れない。
 葱は、餡に合う気がしなかったので加えなかった。(同じ豆製品の味噌には合うだろって? いやその;)

2.小麦粉は薄力粉、つなぎになる程度に添加。
 ただし完成品の感触から言うと、多めに加えた方が口当たりと味は無難になると思われる。

3.成形。皮は直径6,7センチほどに広げ、ティースプーン八分目ほどの餡を包む。
 適量としてはこのくらいか、餡はもうちょっと少な目でもいいくらいであろう。
4.焼く。
 フライパンにサラダ油を薄く引き、弱火〜中火で両面ゆっくりと狐色に。表面に火が回ったら蓋をして蒸し焼き。鯖の脂が出るので、サラダ油はごく少量でよい。

 で、完成品。

 見た目といい匂いといい、一口大の鰯ハンバーグと言った感じ。なかなか香ばしくてよろしい。
 あくまでも、外見は。
 そういうわけで、試食しました。

 結果。

 ふむ。
 乙な味、と言えなくもない。
 ええとね、肉や魚に甘いソース、という料理が存在しますわな。ハンバーグにパイナップルとか、カレーにレーズンとか、ターキーにクランベリーソースとか、ステーキにチョコレートソースとか。(あるんだ、そういうものが)そう言う感じ。
 鯖は脂の強い魚だけに、冷めれば辛いかも知れないけども、焼きたてで中から少量の甘い餡が出てくるのは結構いけます。ちょっと酒が欲しくなるかな。
 万人受けはしないかもしれないけど、熱狂的な愛好者がいるかも、という味。
 思うに、美味しく作るポイントとしては、
・生姜を加え、塩はごく少量。(「良いパートナーの条件」として「汁粉がしょっぱくないこと」と佐々木倫子氏も書いている
・小麦粉は多めの方が餡とのマッチングが良くなると思われる。
・餡は添え物程度にし、ごく少な目に。
・充分に火を通し、ほくほくした食感に仕上げる。
 こんなとこでしょう。
 ただし、この鯖団子には、重大な欠陥があることが分かっているそれは。
 上記ポイントの逆を行くことで、同じ製法でありながら耐え難いほど不味く作ることも可能だということだ。
 いやね、作った分は一気に美味しくいただけたんだけど、幾分餡の量が多かった奴は、口の中に餡の後味が辛かったもので。
 あと、ほくほくしてて一口大のものだったからひょいひょい行けたんであって。べたべたしてたり大きかったりすると、かなり辛いことが容易に予想されます。

 以上。

 まあ、もしもここまで手間を掛けずとも似たものを試してみようと思われるなら。市販の鰯ハンバーグ/つみれをこんがりと焼いて、餡を塗って食してみる、くらいでもかなり似た食感が味わえると思いますね。
 あるいは、ねぎとろ用の鮪ミンチにちょっと小麦粉振って焼いて、餡を添えて頂いてみるとか、かな。(但し、葱を混ぜるのはお薦めしない。チャレンジするというなら止めはしないが)

 私の味覚が特異なわけではない――と思う。多分。
 皆様からの試食報告をお待ちしております。