試写会と古物市

 某映画の試写会が当たったので、有楽町まで出掛ける。
 ものすごく見たいジャンルの映画じゃなかったのだが、タダだしな、と――思ったら、電車に乗った時点で開始時間に間に合わなくなりそうなのが判明し、特急料金を払って慌てて移動する私であった。ううむ、サービスデーの映画料金くらい払ってるぞ。バカ?;
 映画は思いの外面白かった。純愛物かと思ったらどっちかというとコメディであった。(いや純愛な展開もあるんだけども)下ネタもなにげにたくさん仕込まれていてよろしい。
 でも純愛物だと思って、まだ付き合って日の浅いカップルとかが見に行ったら、あっという間に別れるかもしれん。親密度判定試験とでも言うか。どっちかというと潔癖度判定試験か。
 その後、ショッピングモールでも冷やかして帰るか、と歩き出したら、国際フォーラムの通路で古物市をやっている。買うほどの予算はなかったが、つい誘惑されて歩き回る。
 ガラス器とか小物で何か安い物もあるかな、と思ったら、細かい彫りの根付けがばらばらと置いてある。おおウサギとか牛とか愛らしいの、と思ったら、傍らにいた外国人客に訊かれて主人が答えた値段が、二万数千円。
 どうやら象牙だったらしい。やっぱり綺麗なものはお高いのね。むむ。
 他にも、これはまるで本物のガレみたいだな、と思ってよく見たら値段が54万だったりとか、なかなか侮りがたいイベントだった。結局ここでは何も買わず、無印良品で食品類をちょっとだけ買って帰る。
 ま、タダで綺麗なものがみられたんだから眼福かと。――でも二万円台ならあれ、一生ものとして入手しとくべきだったか、とも思うのだった。ううう。