承前・回転扉

半日ほど経ったら、ようやく思い至ることができた。あれは人間用ラウンドアバウト(欧米の交差点の種類で、丸い中央部の周りを回って行きたい方向へ出るもの)なのだな。強制的に進路と進行方向を規制されることで、対向者とドアのところでぶつからないようにという意図なのだろう。
うーむ、でもなあ。人対人の方が、まだ人対大型回転扉よりは事故の規模が小さそうだと思うんだけど。
回転扉は欧米ではよりポピュラーで、しかし事故の報告も少ないらしいのだが、これは構造や規模が違うのだろうか? 三和シャッター製の同型の回転扉は輸出はしてないのか? もししてたら、そこで事故は起っていないのか?
構造的欠陥、というのと同時に、使う側も使い方を分かってないと言うのが実情かもしれん。例えば同じように危ない物でも、電車のドアに駆け込んで挟まれて怪我をしたら、責められるのは駆け込んだ被害者の方だ。電車のドアが危険な事も、ドアが現在閉まりかけていることも、これでもかとアナウンスされているから。
一方、回転扉はどうかというと、いくらなんでもそこまで危ない物と思っている人は少ないだろう。何か止まるようになってる仕組みのはずだ、という過信もあったかもしれんが。
すると、子供が一人で回転扉に近付いてったら、引率者は大慌てで止めるのが正しい在り方だったのだろうか。これがもし回転扉でなかったら、向こうから来る人と激突して迷惑になったり怪我をしたり/させたりはしたかもしれないが、死亡事故にはならなかっただろう。
しかし、「人混みの歩き方も分からん連中には所詮、こんな公共性の感覚を要求されるドアは使いこなせないね」というのも、何か悔しいような気はする。