アカデミー賞

 決まったそうで。
 「おくりびと外国語映画賞受賞おめでとうございます。
 「つみきのいえ」短編アニメ賞受賞おめでとうございます。
 ヒース・レジャー助演男優賞受賞おめでとうございます。彼の魂の安らかならんことを。

 にしても「スラムドッグ$ミリオネア」はすごいなあ。下馬評では「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」も結構凄かったのに(というかノミネート数では上回ってたはず)ほとんどこちらに持ってかれましたね。「ベンジャミン」が取ったのは結局、美術関係の3部門(美術、メイクアップ、視覚効果)。
 「ベンジャミン」はかなり良かったと思うので何故取れなかったか、とは思うけども、これだけの勢いとなると「スラムドッグ」が相当すごかった、ということなのかなと。あと「スラムドッグ」は音楽関係でも3部門(音楽、主題歌、音響効果)取っている。音楽映画でもあるということかな。
 とりあえず「スラムドッグ」は封切りになったら見に行くでしょう。

 しかしつらつら考えると、納得がいかない、ほどではないまでも、賞の不思議を思ったりもする。
 「おくりびと」は私も見て、確かに良かったし好きだけど、オスカー取るほどのものか、という気もしたりする。(見た時のレビューはこちら。)いや、この話って元々のストーリーは地味ですからね。しかし誰にでもありうるイベントや感情を、丁寧に美しく描いたことの方が評価されて、受賞となったのだろうとは思います。ただし個人的には、去年封切りの国内映画としては「容疑者Xの献身」あたりの方が印象が強かったですよ。(しかし国内の賞であろうと「容疑者X」に作品や脚本関連の賞が与えられるという気もしない。堤真一日本アカデミー賞助演男優賞取ってましたが すいません間違い; 日本アカデミー賞ではノミネートされてるけど取ってない。助演男優賞取ったのは「おくりびと」の山崎努。今年堤真一が取ったのは、「クライマーズ・ハイ」ほかで報知映画賞の主演男優賞。お詫びして訂正致します。m(__)m)

 あと、思えば「ダークナイト」もあれだけ評判高かったのに(日本国内では今一でしたが、米国では凄かったはず)、アカデミーの時期になってみると助演男優賞と特殊効果・音響関連の部門あたりしかノミネートがなかった――あ、編集部門もノミネートにはなってるけど、そのくらい。で結局助演男優賞と音響編集賞のみ受賞という結果だし。
 ……まあ、「全米が泣いた」とか「全米衝撃!」とかいう言葉が示すように、所詮「全米」の反応なんて割り引いて受け止めなきゃならんもんなのかもしれませんが……;

 その他雑感。

  • ケイト・ウィンスレットの主演女優賞ノミネートは、「レボリューショナリー・ロード」じゃなくて「愛を読むひと」なんですなあ。「レボリューショナリー・ロード」を見た感じだと、どっちでも取れたんじゃないかという気がするけど――って、ゴールデン・グローブ賞だと「愛を読むひと」は助演女優賞ノミネートで、両方取ってんじゃないすか! なんじゃこりゃぁぁぁ!(そだそだ、「レボリューショナリー・ロード」見た日の日記書きながら何か変だと思ったのは、「愛を読むひと」のノミネートの方だったのですね;)
  • え。「愛を読むひと」って、「朗読者」の映画化だったんすか! そういうことは早く言ってよ!! 原作本もあれだけ売れたのに! てか、どうして映画の邦題を「朗読者」にしないのさ!!(原題も"The Reader"だし、その方が自然じゃ;)お陰で本屋に原作本として「朗読者」が並んでる様子もないよ??
  • どうでもいいけど「愛を読むひと」の情報見てたら、レナ・オリンが出てるんすね。見たくなってきたな。
  • 「スラムドッグ」は脚色賞も取ってるけど、原作はインド人外交官である作家による小説なんですな。翻訳版↓も出ている。

ぼくと1ルピーの神様

ぼくと1ルピーの神様

 読んでみますかね、折があれば。

 渋いところを。これも完成したら日本で公開されませんかね。いや、その前にまず「バシール」か。