バラの香りのトマト=遺伝子組み換えで開発−イスラエル(時事ドットコム)

 バラやレモンに似た香りのするトマトを遺伝子組み換え技術で開発したと、イスラエルの農業研究機関や米ミシガン大などの研究チームが25日、米科学誌ネイチャー・バイオテクノロジーの電子版に発表した。微生物への抵抗力も強くなるため、店頭での日持ちも良くなるかもしれないという。
(中略)
 一般の37人に普通のトマトと比べてもらったところ、7割が食べた際の香りが強いと答え、6割がより好きだと回答したという。

 ちょっと待て。面白い研究ではあるけど、既に一般の人に食べさせてるんか? てことは遺伝子実験施設から出してるんだな?
 いや、ミシガン大のチームも絡んでるということだし、相応にチェック機構を経てのことだとは思うけども、いまだに遺伝子組み換え食品として出ている作物品種はごく僅かだし、世間の抵抗も強いんじゃないかなあ。いずれちゃんと定着させようと思うならなおさら、あんまり急いで実験環境から外に出さない方が良いと思うんだけど。
 イスラエルって、カルタヘナ議定書(バイオ安全議定書)とか批准してないんか。批准した上でやってるんなら、何年/何世代ぐらい安全確認してるのかがまず気になるな。先日行った科博の花展でだって、サントリー作成の青い薔薇はまだケース内で隔離展示だったが。(あるいはあれは、バイオハザードを避けるための封じ込めというよりは、商業的に有用な生体を持ち出させないためだったのかな? 青いカーネーション「ムーンダスト」なんかはばりばり表に出して飾ってたし)
 普通の新種作物だって突然変異源かけまくりで造ってることを思えば、遺伝子組み換え体が特別危険だとは正直思わないんだけど、世間には感覚的な抵抗もあるところだから、最初は慎重にしてほしいと思うのだが。それともイスラエルあたりって、そういう抵抗があんまりないお土地柄なんだろか?