コモドオオトカゲが“処女懐胎”(nikkansports.com)


 世界最大のトカゲとされるコモドオオトカゲが、交配せずに子どもをつくる単為生殖をしていたことを、英国などの研究グループが明らかにし、21日付英科学誌ネイチャーで発表した。
 脊椎(せきつい)動物の単為生殖は珍しく、報告例は約70種、全体の約0・1%程度にすぎないという。
(中略)
 コモドオオトカゲは近年生息数が減少し、多くの動物園では雌だけを飼い、ペアリングさせるため雄が転々と移動しているのが現状。こうした雌の隔離飼育が単為生殖を誘発したとみられるが、単為生殖の子どもは必ず雄になるため、雄と雌の比率が偏り、遺伝的多様性が損なわれる問題点も指摘されている。
 え。爬虫類の性決定って、性染色体がホモで雄になるんだっけ?; それともコモドオオトカゲの特殊事情か?;;
 もっと言えば単性生殖だと半数体になってるんじゃないかとか思っちゃうけど、そういうわけじゃないのかな。減数分裂の機構からして違うんか?
 こうしてみると性決定や生殖機構なんてのは動物によってかなり変動してるんですなあ。侮り難し生物進化の系統樹
 ――だからといってこれがすべて「知的設計者」の意図したことか、などと考えると、却って色々不手際が見つかりそうな気がするけど……
#12/27追記:asahi.comにも載りましたのでご紹介。こっちの方が詳しいな。写真も出ています。
聖母?オオトカゲ、交尾せず産卵 英の動物園
 この母トカゲの名前が「フローラ」'Flora'というのもなんだか含蓄がありますな。偶然なんだろうけど、「花の女神」「植物相」とは。確かに植物では自家受粉も栄養繁殖もめずらしかありません。
#参考:脊椎動物の単為生殖のメカニズムのうち、ギンブナの例についてまとめてあるサイト。
ギンブナの単為生殖について
 3倍体ギンブナの卵子の場合は、減数分裂を経ても半数体になっていないので精核が不要だということらしい。