不和の名前

国際天文学連合:「第10惑星」を「エリス」と命名(MSN毎日インタラクティブ)


 国際天文学連合(IAU)は14日、冥王星が惑星から降格するきっかけとなった矮(わい)惑星(仮訳)「2003UB313」を、ギリシャ神話に登場する不和や争いの女神にちなんで「エリス」と命名したと発表した。
(中略)
 エリスの名はブラウン教授が提案し、IAUが承認した。神話では、エリスは、英雄アキレスの両親の婚礼に招かれなかったことに怒り、女神たちの間に不和をもたらした。それが、トロイ戦争につながったとされる。
 エリスの衛星も、エリスの娘で混とんと争いの女神「デュスノミア」の名がつけられた。
 なんというか象徴的だけども、ギリシア神話の印象的な女神の名前が残っていてまだ良かったかと。これでまたひとつ海王星軌道外の仄暗い神の名を持った星が生まれて、ヒトの世に異界のイメージを広げるわけね。
 そこがユゴスではないとしても、まだまだあのあたりより遠くは、ヒトの手の届かない異形の空間なのだった――多分、もうしばらくは。